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ダンタリアンの書架5/三雲岳人

四国+αが本気を出したらしい


四国が本気を出したwww 愛媛・香川・徳島・高知・岡山を擬人化した「四国萌隊」が登場

少し古い記事ですが。
四国どうした。というか最近多いですね、こういった例。
町おこしの一環でしょうが、その手段がこのご時世だと『萌え』になるみたいです。オタク文化が着々と広まってるようで嬉しいのかどうかいまいち微妙ですが、まあ可愛いからいっか。
ちなみに私は愛媛県出身ですが、好みは香川です(え、聞いてないって?)。

ところで岡山はなんで入ってるんだろう。






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「それを言うなら、やつらは珍妙な栗毛獣と遭遇して浮かれていたのかもしれないのです」
「は? なにそれ!? 栗毛獣ってもしかして私のこと!?」
「是。栗毛獣のしっぽの毛は、幸運のお守りになるのですがゆえに」
「嘘をつくなこら! 今適当に考えたでしょう、そのいい加減な伝説!」



――あらすじ――
明け方に、ダリアンとヒューイの寝室に押し掛けたカミラ。幽霊列車を見にいこう!というのだが…カミラは使用人たちに連れ戻され、結局二人で閑散とした駅に向かうことに。貨物専用のはずの路線に現れたのは豪華な特別客車。飛び乗ったダリアンたちは、列車内で幼い少女と出会う!謎の鍵を握るは一冊の時刻表?禁じられた知識が記された悪魔の本“幻書”をめぐる、“黒の読姫”ダリアンの活躍を描く、人気シリーズ第5弾。


――感想――
あとがきにあったとおり、いつもとはちょいと趣向の違ったお話が多く、マンネリ回避的な巻となっていた。個人的には好みのお話ばかりだったので満足でした。

あまり時間を費やしてられないので短めに。


第一話「時刻表」

お転婆お嬢様のカミラ登場回。
幽霊列車の噂を聞き、そこに幻書が絡んでると訝しんだダリアンが、ヒューイを連れて噂の駅へ向かい、そこで本当に現れた幽霊列車に乗り込むというお話。
いわゆるタイムパラドックスもの。過去に犯した過ちを償うためにとった男の行動に悲しい気持ちにさせられた。
ラストはハッピーエンドだったけど、ちょっと拍子抜け。え、それでいいの? って。


断章一「水辺の花」

これはオチが面白い。ヒューイの困惑する様子に笑ってしまった。
ヒューイはイケメンだと思うんだけど、どうなんだろう。ナルシストじゃないからかな。


第二話「猫と読姫」

雨の中捨てられていた猫をヒューイが拾ってきて、というお話なんだけど、今までとは随分毛色の違う内容だった。
これも幻書の力なのだろうか。いつもとは違うダリアンの口調など新鮮ではあったが、節々で謎は残る。
それにしても表面では強がり内面では怯え、と思えばぶっきらぼうに優しくしてみたり、ダリアンと猫の絡みに癒された。


断章二「愚者の書」

ラジエル側の断章。
『裸の王様』的なお話だね。笑い話をニヒルに描く作風がこのシリーズの味だよね。


第三話「航海日誌」

幽霊列車のお次は幽霊船。何十年も前に姿を消したはずの商船が現れたという事件を聞きつけ、前巻登場したジェシカとともに航海に出たヒューイとダリアン。その途中で遭難してしまった一同は、偶然通りかかった一隻の船に助けられるが、その船にはとんでもない秘密が隠されていて……というお話。
なかなかに雰囲気のある展開と、突然自殺を図り出す乗組員たちの描写がとてもスリリングだった。幽霊船の真実には、まさに幻書ならではのおぞましさが孕まれていた。
ところで早くも再登場してくれたジェシカが可愛いね。ダリアンに無下に扱われながらも、なんだかんだで仲がいい二人の様子が微笑ましい。


断章三「観測者」

うおお、これは怖い。断章は自業自得な末路を辿るお話がほとんどなんだよな。
相変わらず秀逸なオチでした。


第四話「つながりの書」

修道士絡みのとある事件をきっかけに、辺鄙な村へやってきたヒューイとダリアン。そこに住む修道士はみんな『つながりの書』と呼ばれる写本を一冊ずつ所持していた。そしてその裏では二つの怪しげな影があって……というお話。
ついに教授&ラジエルコンビとの邂逅です! 本当にようやくという感じ。密かに楽しみにしていたんだよ、この二人との対面は。
教授は予想通り食えない人間だった。自身の目的のため他人を平気で利用する人格はとても冷酷に映ったけど、一方で「らしい」と思ってしまった。逆にダリアンとラジエルの対面は笑ってしまった。どうやらこの二人は知己の仲らしく、顔を突き合わせた途端始まる蔑み合い。しかもめっちゃ子どもっぽい。知り合いでも仲はよろしくないようで。
しかし事件の解決の仕方はもうネタでしょう。イエス、揚げパン信仰!

教授の目的も朧気に見えてきて、これでようやく舞台が整ったという感じ。お互いの立場的に、ヒューイと教授の対立は必至だろうなあ。
節目を迎えて、これからどう物語が動き出すのかとても楽しみです。



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ダンタリアンの書架4/三雲岳人

試験の季節


今年もこの季節がやってきました。学生にとっては定期試験の季節です。
文部科学省からのお達しにより今年からなぜか15回講義に取り決められたため、例年あった試験勉強期間がなくなってしまい、いつになく余裕がありません。
文部省がなにを考えてるのかよくわからない。たとえ講義数を増やしたところで出席しない人間は出席しないのに。むしろ試験勉強時間が削られることによって単位を落とす学生が増加するのでは? もっと講義出席を促進するような案を出す方が重要だろ。

そんなことを友達と話していたら、「大学の講義も自動車教習所みたいに予約制にして、出席しなかったらキャンセル料もらえばいいのに」なんて意見が飛び出しました。それだと確かに一度予約してしまえば出席せざるを得ないし、さらに一定数の講義に出席して試験を受けないと単位認定されないようにすれば、卒業のためみんな必死になるような気がします。
まあ、ただの妄言ですけどね。実際にそうなったら息苦しそうなので勘弁願いたい。

でも今の大学は就職のための通過点程度の役割しか果たしてない気がする。本来はもっと学生の勉学意志を尊重し、高度化する場ではなかったか。
自由かつ専門的に学べる時間なんて、大学を卒業してしまえばもうほとんどないというのに。
まあ、私自身がそこまで意識高い学生だとは思わないので、自分で言っていて説得力ないなあと苦笑しそうになってしまうんですけどね。

さて、遠回しになったというか脱線してしまいましたが、言いたかったことは「試験勉強のためブログ更新が鈍るかも」ということです。(それだけかよっ)






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 ヒューイはそう言って愉快そうに笑った。そんな彼の横顔を見つめて、ダリアンは、不意に泣き出す寸前のような寂しげな微笑を浮かべた。
「死が二人を分かつまで……ですか」
「え?」
「なんでもないのです」



――あらすじ――
郊外の寄宿学校に招かれたダリアンとヒューイ。上流階級の令嬢が集まる女子校で、“幻書”を探す二人は、中等部五年のジェシカと出会う。ジェシカの狙いは、学園に“幻書”を持ち込んだ、連続猟奇殺人犯ディフリングを見つけ出すこと。学園で相次ぐ神隠し事件、その被害者の一人はジェシカの親友だった。神出鬼没のディフリングに対し、ダリアンの仕掛けた罠とは―!?悪魔の力を封じた書物“幻書”を巡る少女の冒険、第4弾。


――感想――
アニメも近いので続きを引っ張り出してきて読みました。
相変わらず安定して面白い。
ほどよくダークで、不自然にならない程度にコミカルが入り混じっている。展開に凝りすぎないシンプルなお話をサクサク読めるのは、読者としても負担が少なくて済むので非常に嬉しい。

久しぶりの短編集なんで、また各話ずつ紹介していきましょう。


第一話「間隙の書」

幻書の噂を聞きつけ女子校に探しにきたヒューイとダリアンの二人。しかしその女子校には脱獄した連続猟奇殺人犯が忍び込み、幻書の力を使って神隠し事件を起こしているらしく……といったスプラッタホラー風味のお話。
グロテスク描写とかスリリングな演出とか、実にこのシリーズらしい内容。でもラストは今までとちょっとパターンが違ったかも。ダリアンはドラえもんかよ、って一瞬思った。
殺人犯の殺害理由で思ったことは、やっぱり歪んだ愛情から生まれる狂気が一番怖いなあってことかな。

新キャラのジェシカが可愛かった。


第二話「幻曲」

とても切ないお話。人形、ロボット、アンドロイド、このあたりのネタは作品問わず鉄板だね。
限りなく人間に近い構造を持ってるとはいえ、中身はあくまで人形。クリスタベルに自意識や感情が芽生えたのかは最後までわからなかったけど、でもダラリオが与えてくれた幸せを理解していてくれたらなって思う。
それにしても楽譜が幻書とは。今度はそうきたか。

最後、珍しくダリアンが優しい言葉で締めているのに、ヒューイは甲斐性なしだなあ。
ヒューイが綺麗な女性と話してるだけで拗ねるダリアンが可愛い。


第三話「連理の書」

意外と人気が高いんじゃないかと思われるアルマン再登場。
前回は幻書と女性がらみで痛い目を見たけど、今回も女性がらみ。そして幻書も。
今回の幻書は「連理」というだけあって二冊で一つ。書物を持っている者同士が運命の相手として結ばれるというもの。当然その力には裏があって、相手を裏切るようなことをすれば災いが起こり……。
とにかく、女性の嫉妬は地獄の業火よりも執念深いというお話です。それだけ愛されてるってことなんだろうけど、幸か不幸かどっちなんだろうねえ。
解決方法が大胆すぎてちょっと驚いた。幻書ってほんとばんのー。

ラストのダリアンの思わせぶりな態度はなにを意味してるのだろう。
ヒューイとダリアンの向かう先を暗示したなにかでなければいいけれど。


断章一「催眠の書」

この手のお話はお得意だなあ。
オチは読めたけど、幻書ならではな落とし方がよかった。


第四話「調香師」

今回こういうパターン多いなあ。読み手は幻書の力を使いこなせてるけど、利益に目が眩んだ周囲の人物が……ってパターン。
このお話なんかは特に、自己利益ではなく他人の幸せを願って幻書を使おうとしてたから、こんな結末になるなんて……。でも、この冷酷さがシリーズの魅力でもある。
フィオナ。匂いで相手の感情や嘘を嗅ぎ分けてしまう少女。ダリアンが最後についた優しい嘘を嗅ぎ分けたときの、彼女の幸せそうな笑顔はとても素敵でした。いいところに挿絵を持ってきてくれたなあ。
痛覚を鈍くする香水を嗅いだ敵との戦闘シーンも迫力があった。

一番好きだったお話です。


断章二「屋敷妖精の受難」

屋敷妖精が色んな登場人物を間を転々とするお話。
行く先々で難事が待ち構えていて、結局『青い鳥』的な終わりを迎えるのが面白かった。


第五話「幻書泥棒」

今回の一番の見所だろうね。『焚書官』ハルと『銀の読姫』のフランベルジュのお話。
「ヒューイ&ダリアンコンビとの再会あるか!?」と楽しみにしていたけど、どうやら次の機会にお預けみたい。
辺鄙な町に差し出された怪盗からの予告状。そこには幻書を盗むと記されていた。噂を聞きつけ地方領主の城を訪れたハルとフラン。しかしその城には『緋色の法衣(ローブ・オブ・スカーレット)』と呼ばれる怪物が現れるという噂もあって……ってなお話。
軽いミステリ要素もあり、堅物のハルと壊れたフランの愉快なやり取りもありと、なかなか面白いお話に仕上がっている。この二人結構好きだな。
しかしついに幻書泥棒まで現れたか。しかも本人も幻書の力を借りているから一筋縄ではいかない相手。焚書官と読姫のコンビでも苦戦するんだからな。

幻書泥棒(ミスリル)が今後どうお話に関わってくるかは不明だけど、随分面白くなってきたじゃないか。
アニメはどこまで進むんだろう。ともかく楽しみ。



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サクラダリセット5 ONE HAND EDEN/河野裕

星を追う子どもを追って映画館へ


新海誠監督の新作映画『星を追う子ども』を観てきましたー。
一昨日のことです。ザーザー降りの雨の中観てきましたよ。

観てみての感想としては、大変面白かったです。
日本神話のイザナギとイザナミの伝説を話の基軸とし、古代文明にまで触手を伸ばした壮大な物語でした。神秘的な映像演出や迫力のアクションシーンにも注目です。
ただ、色々思うところはあったのですが、突っ込んだ感想はまだ述べ難いです。というのも、物語自体に破綻はなく世界観も丁寧に作り込まれていたのですが、決着のついていないことが少し残っているんですよね。糸を辿っていたら途中で切れていたような感覚です。
単にこちらの理解が追いついていないだけかもしれないので、もう一度観てみたいというのが本音です。(もう一度見る金銭的余裕なんてありませんが)

よく言われてるとおり、頭の中でジブリの影がちらついたのは否定できません。まあそれは、多くの日本人の意識に根づくジブリの存在感がすごいんだと思いますが。必ずしも悪評の要因にはなり得ません。

ともあれ、面白かったので私は大満足です。
あと、熊木杏里さんの歌う主題歌『Hello Goodbye & Hello』がとにかく素敵で。秒速のときの山崎まさよしさんも素敵でしたよね。
アーティストチョイスにセンスを感じます。



『秒速5センチメートル』の主題歌で、山崎まさよし『One more time, One more chance』






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「逃げるとか、誤魔化すとか、閉じこもるとか――」
 それは否定的な言葉だ。決して正しくはない言葉。
 ケイは言った。
「人が必死に幸せになろうとする行為を、悪いことのように言うべきじゃない」



――あらすじ――
「私を普通の女の子にすることが、貴方にできる?」復活した相麻菫。ケイは彼女に、咲良田の外に―能力が存在しない世界に移住することを提案する。だがそれが上手くいくのか、彼にも分からなかった。確証を得るため、ケイは管理局の仕事を引き受け、春埼、野ノ尾とともに、九年間眠り続ける女性の「夢の世界」へと入る。そこでケイは、ミチルという少女と青い鳥に出会い―。“咲良田”とは?能力とは?物語の核心に迫る第5弾。


――感想――
河野先生は、答えのはっきりしない禅問答的な思考実験が本当に好きだよね。
そして物語を動かす上でキャラの言動や行動を借りて、哲学的考察を踏まえた自分なりの見解を示すことに関しても秀逸。

というわけで今回は『青い鳥』がテーマ。夢の中にもう一つの咲良田を創る少女と本当の幸せを探すお話です。
同じものを創るという点で、3巻までの大きなテーマでもあった『スワンプマン』に通ずるところがあるね。

夢の中にもう一つの世界があって、そこではどんな願いでも叶ってしまう。そうして手に入れた幸せは本当の幸せなのだろうか? けれど、現実では足が動かなくて歩くこともままならない人が、夢の中では普通に生活することができるようになるような、たとえばそんな幸せもある。
ケイは夢の世界を全肯定はしなくとも、人それぞれの幸せの形を否定するべきではないと言う。
一方で、前巻の短編に登場した正義の味方を自称する宇川沙々音は、夢の世界を気持ち悪いと判断し、容赦なく捻り潰そうとする。
宇川さんの言い分はおそらく正しいのだろう。でもミチルや野良猫屋敷のお爺さんのように夢の世界に繋がれた人もいる。その存在を知ってもなお一寸の迷いもなく能力を行使できる宇川さんは、正義の味方というより、正義そのもののように思えた。

ケイが夢の世界に訪れた目的は、復活した相麻を咲良田の外に出しても彼女の人生、またその周囲に影響がないかを調べる実験をするためだった。
でも結局、それがだれのためだったのかを考えてみると、今回の事件はケイにとっても相馬にとっても辛いことでしかなかったんだろうな。たとえ相麻には、その未来が見えていたのだとしても。
今回ケイが、リセットで消してしまったもの。
その重みは、だれよりもケイが一番知っている。だって彼は、記憶を忘れることができないのだから。

でも代わりに、一人の少女の悲しみを拭い去ることができた。それは絶対的に正しい方法ではなかったのかもしれないけど、少なくとも少女に確かな幸せを感じさせることができた。
たとえばそれは、野良猫屋敷のお爺さんが言ったような、
「だれかと一緒にいなさい。それだけでいい。隣にいる人が笑うことを、幸せと呼ぶんだ」

そんな幸せ。
他人と交わることを疎み、ずっと孤独に生きてきたお爺さんだけの、とっておきの幸せの形。

ちなみに今回は野乃尾さんがレギュラー出演です。なんかそれだけで大満足。
しかし短編で関わってきたキャラや新キャラが意外と重要なので、そちらも要注目。特に浦地さん。悪役的存在でありながら、彼の感覚、価値観、主張が一番正しくてまともなのではないだろうか?

管理局も大きく関わり、相馬もいつになく不穏な動きを見せ始め、徐々に核心に迫り始めた本シリーズ。あらすじによると今巻から後半開始らしい。
ますます楽しみになって目が離せません。



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サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY/河野裕

防暑の知恵


『猛暑を「おばあちゃんの知恵」のような方法で凌ぐやり方・対策』

夏が苦手な私にとって嬉しい記事を見つけました。早速今年からどれか試してみようと思います。
ところでゴーヤのカーテンがすごいのだけど、実際に試したことある人とかいるのかな。虫とかわかないのか心配です。






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「それで、なんの用だ?」
 猫の後を追うように、春埼も野乃尾に近づきながら、答える。
「友達になりに来ました」



――あらすじ――
「リセットを、使えません」相麻菫の死から二週間。浅井ケイと春埼美空は、七坂中学校の奉仕クラブに入部する。二人は初めての仕事を振られるが、春埼はリセットを使えずにいた。相麻の死をそれぞれに考えるケイと春埼。ケイは、相麻が死んだ山へと向かい…(「Strapping/Goodbye is not an easy word to say」)。中学二年の夏の残骸、高校一年の春、そして夏―。壊れそうな世界をやわらかに綴る、シリーズ第4弾。


――感想――
時系列はバラバラな5つの短編+αからなるシリーズ初の短編集。

短編集も素晴らしい。
収録されたお話は割と本編に関わってくる重要なものも多かったけど、些細なことは置いといてどの話も一つの物語として存分に楽しむことができた。
いつもどおりのサクラダを短編サイズにぎゅっと圧縮した印象が強くて、相変わらずの綺麗で優しい物語をお手頃に楽しめたのはよかった。


ビー玉世界とキャンディーレジスト

高校生になったケイと春埼の、奉仕クラブとしての初めてのお仕事。それは、能力によってビー玉の中に意識が入り込んでしまった少女の問題を解決するというものだった。
自分が想像する一番綺麗なもの。それは自分の胸の中にあるけど、世界のどこにも存在しなくて、でも同じくらい綺麗なものが世界にはたくさんある。小学生のころに聞いた先生の話を真摯に信じ続けた少女が、現実は綺麗事ばかりでは成り立ってないことを知って得た悩みを、表面だけでなく根本から解決しようとするケイはやっぱり、残酷なまでに優しくて、正しい。

春埼の敬語を使わない口調が何気に衝撃だった。


ある日の春埼さん~お見舞い編~

風邪を引いたケイの看病に行くべきかどうかを、春埼が悩むお話。
本当に不思議な人だよね、春埼さん。一応理には適っているのだけど、その機械的な思考はどこかで妥協できないものかと、読んでてニヤニヤしたり不安になったり。
ケイへの想いが恋かどうか曖昧なところも魅力の一つ。でもマンションの前まで来ておいて思い悩む姿は、恋する少女そのものだったけど。
久しぶりに登場した皆実さんがGJでした。


月の砂を採りに行った少年の話

全ファンが待ち望んだ(たぶん)野乃尾さんのお話。
切ない。すごく切ない。
自身の死期を悟り、月に辿り着くことを望みながら月を見上げたまま死んでいった白猫と、その想いを受け継いで「月の砂を採ってくるよ」と言い残して消えていった少年。
人に特別な想いを寄せても、その人が自分に無関心であれば、そこに擦れ違いが生まれる。野乃尾さんと少年の関係は、糠に釘のようなものだったんだろう。
でも、言葉を尽くさないと伝わらいことも、絶対にあるんだってわかった。


ある日の春埼さん~友達作り編~

ケイに言われて春埼が友達作りに励むお話。
出だしからいきなり可愛いことになってるのだけど、作者は単にこのシーンが書きたかっただけだそうです(あとがきより)。うん、ナイスプレイ。
春埼と野乃尾さんが二人きりでどんな話をするのかは非常に興味があったので、これは嬉しいサービスだった。終始とりとめもない、くだらなく無意味な話ばかりなのだけど、会話の押収が彼女たちらしいんだよね。
あー、癒された。


Strapping/Goodbye is not an easy word to say

最もシリアスで、最も本編に関わってくるお話。
相麻を亡くした直後、奉仕クラブとして仕事を依頼されたケイと春埼だけど、春埼はなぜだかリセットが使えなくなってしまっていた。
その原因を自身の心に問いかけるうちに、春埼はどうしようもない悲しみと向き合うことになる。
一方でケイは、自分のせいで相麻を死なせてしまったことと、リセットの危険性から目を逸らさず受け止めながらも、一人でも多くの人を幸せにするためにリセットを使い続けることを決意する。
二人が今の関係に落ち着くきっかけとなるお話でした。


ホワイトパズル

こちらはサクラダシリーズとまったく関係のないお話。でも実は、このお話が一番好きでした。
読んでみてまず思ったことは、この人の文体は三人称だろうと一人称だろうと違和感がないということだね。もともと一人称みたいな三人称だったし。
サクラダには関係ない話だったけれど、正真正銘これは河野先生の書いたお話でした。雰囲気はサクラダに近く、恋愛要素が強め。
小学生の少年が古びた屋根裏の洋館で出会った、自分の体が未来や過去の自分と入れ替わってしまう不思議な少女の、切なくも美しい夏を描いたお話。
入れ替わり現象で見えてしまった残酷な未来が迫る中で、絵柄のない真っ白なパズルを埋めながら出した彼らの答えが、素敵なラストと繋がって感無量でした。
サクラダが好きならきっと好きになれると思います。



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リンク追加!


リンク追加報告です。
今回はchikichikinaoki様が運営するブログ『個人的まとめ』様と相互リンクさせてもらいました。
こちらのブログでは主にラノベの感想を取り上げていますが、注目すべきは新刊レビューの迅速さとその更新頻度です。同じ感想系ブログを運営している者としては見習いたいことばかりです。正直、勝てる気がしません。
また感想だけでなく、他にも多種多様な記事で訪問者を楽しませてくれています。気になる方はぜひ立ち寄ってみてください。

chikichikinaoki様、相互リンクありがとうございました。






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「いい事を教えてやる。浅井ケイは、間違えないんだ」
「……間違えない?」
「そう。あいつが助けようと思って、助けられない奴なんていないんだよ」



――あらすじ――
「どうして、君は死んだの?」“記憶保持”の能力をもつ浅井ケイ、“リセット”の春埼美空、そして“未来視”の相麻菫。二年前。夏の気配がただよう、中学校の屋上で、相麻は問いかけた。「私たちの中に、アンドロイドがいると仮定しましょう」夏の終わりに向けて、三人は考え続ける。アンドロイドは誰?最も人間からかけ離れているのは、誰―?二年前死んでしまった少女と、すべての始まりを描く、シリーズ第3弾。


――感想――
私が今一番推しているシリーズ、その第3作目。
今までに何度もほのめかされてきた二年前の過去編。
ケイと春埼の出会い、そして相麻菫との出会いが描かれる、すべての始まりとなる物語です。

衝撃の幕引きを飾った前巻からどんな展開へ繋がるのかと期待して本を開いたが、今巻は終始二年前の回想で占められ、本番前の一呼吸という印象だった。確かに前巻から話を繋げるためには相麻菫の存在は不可欠なので、二年前に彼女の身になにが起こったのかの説明は必須だったのだろう。
しかし予想は外れたけれど、期待は外れなかった
毎度毎度、どうしてこんなにも残酷で、醜悪で、悲惨で、そしてどうしようもなく綺麗な物語を極めて純粋に描けるのだろう。書いたそばから訂正するようで悪いが、一呼吸なんでとんでもなかった。
すべては、ここから始まったのだ。

ケイと出会ったころの春埼は今以上に無感情で無表情で、無機物のような少女だった。
相麻に、春埼は同じ形をした二つの白い箱を選ぶような生き方をしていると例えられるように、彼女の意志決定には外部からの影響だけでなく、自分の感情すら介入しない。あまりに純粋すぎるのだ。
そんな春埼は自身に三つのルールを課し、それらを選択の指針としている。
なぜ春埼は自身にルールを課すようになったのか。その背景を知ったときに、胸の内で渦巻いた感情はどうしても言葉にすることができない。人はこんなにも、日常の中で目の前を通りすぎては消えていく当たり前のものに優しくなれるんだと、読んでいるこっちが泣きたくなった。
春埼は言う。
「泣いている人を見つけた時、私はリセットを使います」

悪意や、善意すら抜け落ちた少女。
けれど彼女は、だれかの涙を消すためにリセットを使う、ひたすらに純粋な善人なのだ。

そんな春埼に、ケイは自分の理想とする善人像を見出し興味を持ち始める。
「リセットを手に入れたいから」。春埼に近づく理由を口ではそう言って悪人ぶるが、彼もまた善人なのだ。だれよりも人の悪意に敏感で、自分の中にもそれがあることを知っている。にもかかわらず、ケイは善を愛し続けられる。
羊の皮を被った羊。
中野智樹はケイをそう例えた。善人のふりをする悪人を演じる善人、と。
これ以上にケイの本質を言い表した言葉はないと思う。
咲良田に来たとき、親を切り捨てて流した涙をケイは能力のせいで決して忘れることができない。けれど罪悪感を拭えぬまま、それでも親が子どもを愛すことの正当性を疑わなかった彼こそが、だれよりも強い善人であれるのだろう。

相麻によって巡り会わされた二人は、とある事件へ関わることになる。
春埼が公園で出会った幼い少女、クラカワマリ。
マリとの出会いが、春埼のなにかを変えた。それまでルールの範囲内でしか自己決定を行わなかった彼女は、マリの置かれた境遇と残酷な運命を知っても、自分ではどうすることもできない。
けれどケイと出会って、彼の立ち振る舞いと言葉に揺れ動かされ、ルールの外側にあるかつては自分の中にあったもの、『感情』というものの欠片を取り戻し、そして自分の意志でケイに助けを求めるのだ。その過程が美しく、素敵だった。
マリの抱える秘密を巡って、たった一人の少女の涙を消すためだけにケイや相麻や色々な人のだれもが協力し合って動き出す。そこには失敗や嘘もあった。けれど最後には、最も我儘で、最も美しい力によってすべての悲しみが拭い去られたのだ。
いつも思うが、この収束感は卑怯だ。
涙が止まらなかった。

こうして、ケイと春埼の歪な繋がりが生まれるのである。
お互いの間にあるものが恋心なのかもわからないまま、それでも二人は近くで寄り添い合う。その理由は、だれかの幸せを願うため。たったそれだけなんだ。
「僕たちの能力は、二つ揃えば、涙を消せる。今はまだ、それだけでいいんだ」


主にケイと春埼をメインに物語は進められたけど、でもやっぱり今回は相麻菫の物語だったんだろう。
未来視という能力ですべてを事前に知りながら、たとえそれが望む未来でなくても、たった一人の少年のために自己を犠牲にした少女。飄々とした振る舞いすらも、最善の未来のために本心を隠す行為だったなんて辛すぎる。
未来のなにもかもが見えてしまうというのは、どんな気持ちなんだろう。
最善の未来に自分の望む可能性がないというのは、どんな気持ちなんだろう。
それでも最善の未来を選ばなければならないというのは、どんな気持ちなんだろう。
私にはまったくわからない。けれど。
能力のせいかどこか達観していた彼女も、実は一人の少女であったことを知れたことがどうしようもなく嬉しかった。

結局相麻の死の真実も、その目的もわからないままとなった。
相麻の思惑はどこへ向かうのか。そしてケイと春埼の関係は。
色々なことが気になって仕方がない。最新刊は来月発売である。その前に短編集を挟むことになるが、そちらも楽しみにしつつ、これから始まるであろう新たな局面に期待しておこうと思う。
美しい花には棘があるというが、このシリーズを花とするならその棘には中毒という名の毒が塗られているのだろう。
もうこの美しくも儚く、残酷なほど綺麗な優しさなしでは生きられそうにない。



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つかボン

Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

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