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二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない/朝田雅康

リンク追加!


久しぶりに相互リンクをさせてもらいました。
今回はwebshiftさんが運営するブログ『webshiftの無駄話』様とリンクさせてもらいました。
こちらのブログではウディタでのゲーム制作話や、読んだ本についての簡単な感想などについて触れられています。特にゲーム制作の話は面白いので、興味のある方は一度訪問してみてはいかがでしょうか?

webshiftさん、相互リンクありがとうございました。


二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない (集英社スーパーダッシュ文庫)二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない (集英社スーパーダッシュ文庫)
朝田 雅康 庭

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 どうか、明日は何も起こりませんように。



――あらすじ――
問題児ばかり集められた二年四組。大きく三つの派閥に分かれていたが、中立で恐ろしく、かつ人の話を聞かない委員長が、みなの心をひとつにするためと交換日記することを提案してきた。誰が書いたか分からないよう配慮はされたが、日記に登場するクラスメイトも異名ばかりで誰が誰だかわからない。そんな中、クラスメイトたちが恋と事件に巻き込まれていって……35名のクラスメイトの名前当て+問題児たちが大活躍する青春物語を描く第9回スーパーダッシュ小説新人賞佳作受賞作。


――感想――
交換日記というものに憧れていた時期がありました。

第9回スーパーダッシュ小説新人賞『佳作』受賞作。
意表を突くかのような奇抜なラノベの登場です。

イラストが庭さん担当ということで手にとってみました。まぁ、前々からあらすじでも面白そうだとは思ってたんだけど。それに、結構話題になってるみたいで。

どういった内容かというと、いわゆるパズルのようなものです。
あらすじにもあるとおり、35名のクラスメイトの名前を、本編の隅々に出てくるヒントを頼りに当てていく。つまりパズル。
これぞまさに、アイディアの勝利といった感じだね。期待してた数学パズル的なものとはちょっと違ってたけど、それでも十分に面白い。

メインであるところの名前当ては、案外すんなりと解けちゃって、そういった点で不満に思う人もちらほらいるみたいで。
たしかに名前当ては簡単です。全員にあだ名がついてるんだけど、由来がそのまんまだし、挿絵も組み合わせれば苦労することはないかと。答えがあるわけじゃないから絶対に正解とは言い切れないが。

でも個人的には、名前当てよりも個性豊かな35人が織り成す物語に注目してもらいたい。
それぞれが特有の才能を持ってるからこそ起こりうる物語。人間離れした才能や、ぶっ飛んだ設定などもあるけど、それがむしろいいスパイスになっている。
日記の書き手によって変わる物語の捉え方や、見えてくる人間関係などもあって、そういったところを探っていくのもすごく面白い。

会話センスも抜群で、主語や目的語が抜けたぼかす言い方、つまり私たちが使う日本語だからこそ許される不完全な会話の広げ方が上手い。読者に伝わりにくいという点で批判もあるだろうけど、私たちが普段話す日常会話って、実際文字にするのは難しいんだよなぁ。
登場人物が高校生とは思えない集団であっても、あくまで高校生の日常なんだということを、この会話文は象徴してるんだと思う。

ある意味ラノベらしくないが、ネタとしてはこれ一発で終わらせるのはもったいない。
まだ小さな謎も残されているから、もし続刊が出る予定があるならぜひ希望したい。名前当てというアイディアは使い捨てだけど、まだ書き手になってないクラスメイトも大勢いるわけだから、作者にはどうにか新たなアイディアを見つけ出してもらいたいものだ。
できれば、みなもと久留米くんの話が読みたいな。すごく好みのカップルなんだけどなー。
あと、お譲と副委員長のこれからも気になります。


関連商品
ライトノベルの神さま (集英社スーパーダッシュ文庫)
ハロー、ジーニアス (電撃文庫 ゆ 3-1)
変態王子と笑わない猫。 (MF文庫J)
ふぉっくすている? 1本目 (MF文庫J)
おれと一乃のゲーム同好会活動日誌 その2 (MF文庫J)
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ベン・トー4 花火ちらし寿司305円/アサウラ

人生の意味


最近の私的名言。

『人生の意味はね、ベッドに戻って明日が少しでもいい日であるように願うところにあるんだよ!』

                        ――チャーリー・ブラウン

今日の世界不思議発見はスヌーピー特集だからね。それにならって。
私は子供の頃からスヌーピーが大好きで、小学生の時に漫画を全巻読破したりしました。アメリカンな独特のノリが私の琴線に触れたのでしょうね。
しかし今思い出してみると、これほど人生の格言めいたことを言及している子供向け漫画は他にないんじゃないかなと思います。
先日実家に帰省した時に、ふと思い立って私が集めたリメイク版のスヌーピーの漫画を読み直したのですが、これがまたいろいろと考えさせられまして。小さい頃とは違う視点で読めたのが新鮮でした。
スヌーピーへの愛情がより一層深まりましたね。


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アサウラ 柴乃 櫂人

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「あぁ、気にすんな。アイツの今年の目的は魔導士を越えることだったんだが、いない以上せめて一番強い相手と戦いたいのさ。半額弁当は立ち塞がる者が強ければ強いほどうまくなる」
「ふーん。……しかし、おかしな話だよな。狼とは、半額弁当を喰いたいがために強敵と戦うのか、それとも強敵と戦いがために半額弁当を求めるのか……」
「うまい半額弁当を喰うために、強敵を求めるのさ」



――あらすじ――
半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤をはじめとしたHP同好会は、夏休みを利用した強化合宿に向かう。あえて途中下車し、有名な弁当を現地の社会人と奪いあいつつ、到着した合宿地。そこではある悩みを抱える二人の少女、淡雪えりかと禊萩真希乃に出会うのだが事態はおかしなことに…!?そして今回の合宿の最終目的である至高の半額弁当を手に入れようとする佐藤たちの前に、全国から規格外の力を持つ強敵・難敵が続々現れ…!?花火と共に上がる『狼』たちの咆哮…人々が空を見上げる時、彼らの誇りと命を懸けた戦いが始まる!!庶民派シリアス・ギャグアクション、百花繚乱の第4弾。


――感想――
おい、今何時だと思ってんだ! こんなもん読ませんじゃねぇよ!
ちょっくらスーパーで弁当買ってくる!

おもしれー。
これ以外に感想が出てこないほど面白さをぐぐっと凝縮した一冊だった。
ギャグ、バトル描写、味覚表現、どれも毎度のごとくセンスは光っているけど、何よりも面白い。
安易な表現だけどこれが一番しっくりくる。
私たち読者が本に何を求めるかといえば、もちろん「面白さ」であって、ならいくつもの言葉並べるより「面白い」と一言言い切ったほうが芯に来ると思うんだ。
……感想を書く側としてこの考え方はどうなんだろうねぇ。

シリーズ通して同じような感想しか書けないんだけどさ、今回ばかりは若干普段と違う印象を受けたかも。『ベン・トー』だけに味付けが変わった感じ? 甘酸っぱさが増したのかな。
言うなれば「青春味」。
淡雪と真希乃の二人の葛藤が、青春特有の甘さと酸っぱさを良い具合に引き立たせていて、いつもとはやっぱり違う要素が混じっていたように思う。

今回も多数の癖のあるキャラが登場したわけだけど、憎めるキャラが一人としていなかった。
例えば二巻のパッドフットのような絶対的な敵がいなかったんだよね。ナックラヴィーにしても愛せるバカだし。
誰もが一様に誇り高き狼であり、目的は違えど決して折れない旗を心に掲げていた。それだけの狼たちが合宿の地に一同に介するというのは、それだけ花火ちらし寿司弁当の持つ意味合いが強かったということなんだろう。

『サラマンダー』とか『大顎』とか、二つ名を持つ実力者が全国から集まって、まさに祭りに相応しい狂乱具合。
最強の『魔導士』と肩を並べるほどの『サラマンダー』はおそらくまた登場の機会があるよね。戦闘シーンの描写はほとんどなかったけど、その僅かな中でも圧倒的な力を持っていることが窺えたし。また洋と相見えるときが楽しみ。

その洋だけど、真希乃との決着のシーンは鳥肌ものだった。間違いなく名シーンだよ。
瞬間を追うようなこれほどの激闘は今までになかった。洋にとっても初めての経験だったわけで、真希乃がどれほど意志の強い狼だったのかが分かりますね。
でもなー、個人的に残念だったんだけどサラリーマンレッドはあれで出番終了なのかな。今回の登場人物の中で何よりも彼が一番だと思うんだ! 洋と通ずるバカさがいい。さいこー。

しかしあれだねー。今回も著莪がいい味出してたね。
洋との関係の描写があったかくてさ、幼馴染として適切な距離感を保ってるなーって。著莪がヒロインになることはないだろうけど、洋の言うとおり、物理的な距離があったってこの二人は何も変わらないよ。うん、著莪いい。
逆に正ヒロインであるはずの槍水先輩の影が薄い……。著莪の印象が強すぎるせいだね。
一巻や二巻の頃に比べれば随分ヒロイン描写が増えてると思うけど、槍水先輩を応援してる私としてはもっと前面に押し出してほしいのです。
え? 白粉? あれは放っとくべき。

この本読んでると弁当も食べたくなるけど、セガもしたくなる。
どれだけ熱意込めて書いてるんだって笑っちゃいますw

さて、買ってきた弁当でも食べようかな。半額ではないけど。



関連商品
ベン・トー 5 北海道産炭火焼き秋鮭弁当285円 (集英社スーパーダッシュ文庫)
ベン・トー 3 国産うなぎ弁当300円 (集英社スーパーダッシュ文庫)
ベン・トー 2 ザンギ弁当295円 (集英社スーパーダッシュ文庫)
ベン・トー 5.5 箸休め~燃えよ狼~ (集英社スーパーダッシュ文庫)
ベン・トー サバの味噌煮290円 (集英社スーパーダッシュ文庫)
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テルミー きみがやろうとしていること事は/滝川廉治

夏と合戦と家族の絆


今日の金曜ロードショーは『サマーウォーズ』だよ!
まだ見てない人はぜひ見よう今すぐ見よう!

といっても、この記事を更新したときにはもうすでに始まってるのだけど。


テルミー きみがやろうとしている事は (集英社スーパーダッシュ文庫)テルミー きみがやろうとしている事は (集英社スーパーダッシュ文庫)
滝川 廉治 七草

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「きみは、きみの力を正しく使う事で、残された人達の壊れてしまった希望を新たに作り直す事ができる。その人が最期に何を想いながら息を引き取ったのか、何をすればその人にとって一番の追善になるのか――本来なら永遠に解らなくなってしまう事を、きみのおかげで知る事ができる。
 きみは傷ついたみんなに、もう一度生きる力を与える事ができるんだ」



――あらすじ――
修学旅行での事故で失われたひとつのクラス。当日欠席したことで事故をまぬがれた少年・清隆は、ただひとりだけ生き残った少女・輝美が、亡くした恋人の遺品を持ち出したことに困惑する。問いかける清隆に輝美は、自分の中に亡くなったクライメイトたちの最期の願いが残されていることを伝える。少女はその想いをかなえようとしていたのだ。清隆は自分にも手伝わせてほしいと申し出るが…。悲劇から始まるやさしさの物語、読んでください。


――感想――
バッドエンドから始まる、やさしさの物語。

お財布の中身の関係上一度は購入を見送った作品だったけど、えらく評価が高かったので思い直して購入。
いきなり結末と呼べる悲惨な状況から物語が始まることも印象的だが、あらかじめハッピーエンドを迎えると断言されているのも非常に印象深い。
生と死を題材に扱った作品は数多くあるけど、ラノベでは珍しいかも。異色とも言える作品である。

しかしどうだろうか。
確かに面白いし涙腺を刺激される部分もあるのだけど、言うほど面白い作品でもないように思う。

そう感じる最たる原因は、登場人物に感情移入ができないことにあると思う。
地の文を見る限り文章力はあるのだが、何というか文章が冷たいのだ。物語の雰囲気上敢えてなのかもしれないが、もう少し温もりみたいなのがほしかった。
特に清隆は難しい。決して淡白な性格ではないのだが、心情表現がまずいのか、どうしても冷めているように見えてしまう。
あと、天才という言葉はそう易々と使わない方がいいのではないだろうか。天才の定義なんて曖昧なんだし、余程の人物像が描けなければ読者には伝わりにくいと思う。

とは言え、私が言っているのはあくまで周囲の評価ほどではないと言うだけであって、それは程度の問題である。面白いか面白くないかと問われれば、もちろん面白い。
読む人によって捉え方は違うだろうし、傑作だと思う人には傑作で、凡作だと思う人には凡作なのだろう。そういう意味では、傑作と凡作の線引きなんて存在しないのかもしれない。この本を読むと、そういうことも考えさせられる。

生と死に対してとりわけ哲学的になっているわけではないが、重くなりすぎず良い塩梅を保っていることには好感が持てる。
そして「どうして?」を「どうする」に変える。この発想の転換は素晴らしい。
人間は前向きに考えるより、後ろ向きに考える方が得意な生き物だ。「どうして?」じゃなく「どうする」。簡単なようで非常に難しい。
しかしそう考えることができたら、きっと輝美たちのようにバッドエンドもハッピーエンドに塗り替えることができるのだろう。

興味深い作品だった。次巻が出ればぜひ買いたい。


関連商品
機巧少女は傷つかない3 Facing "Elf Speeder" (MF文庫J)
ミネルヴァと智慧の樹―始原(ウロボロス) (電撃文庫)
まよチキ!4 (MF文庫J)
おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり
101番目(ハンドレッドワン)の百物語 (MF文庫J)
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はるかかなたの年代記 双眸のスヴァローグ/白川敏行

30分の息抜きは勉強意欲に対して絶大な効果をもたらす。


何の話かというと、アニメの話です。
今期の全てのアニメがだいたい一話を放送し終えた頃だと思うけど、個人的に思うことは、名作となりうる作品はなかったものの今期は全体的に平気以上の作品が多いのではないかと、かとかと。
その中で私が推すのは、
『生徒会役員共』
『世紀末オカルト学院』
『伝説の勇者の伝説』
『学園黙示録 H.O.T.D』
かなー。どれも今のところはすっげー面白い。
これからも今の質を保ち続けてもらいたい。

ちなみに、この中に2クールってある?


はるかかなたの年代記 双貌のスヴァローグ (集英社スーパーダッシュ文庫)はるかかなたの年代記 双貌のスヴァローグ (集英社スーパーダッシュ文庫)
白川 敏行 ふゆの 春秋

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「会長は努力を重ねて、生徒会に入るレベルに達した人だよね」
『ああ、隣にいたおっとり娘の様子を見ても、そいつは嘘じゃねぇだろうな』
「……会長はさ、多分失敗したときの悔しさと成功したときの喜びを、とてもよく知っている人なんだと思う。だから僕に、ああいうことをしてまで『できること』の楽しさを教えてくれたんだよ」



――あらすじ――
「…僕って、トラブルに引き寄せられる体質だったっけ!?」フラムスティード学院の入学式に向かう途中、女性顔に悩む少年・ユウは不良に絡まれる子供をかばう、菫色の瞳の少女・カティアと出会う。超常能力“換象”を用いてユウとカティアを傷つけようとする不良から、同じく“換象”で彼らを救ったのは、クリスという名の少年だった。これをきっかけに友情を育み、共に学園生活を送ることとなった三人。だが、ユウには誰にも言えない秘密があった。それは、ある時から彼の身体に“チョールト”と呼ばれる人格が共生していること。しかし、カティアとクリスにもそれぞれ秘密があって?はるかかなたの物語が、今この時より紡ぎ始められる…。


――感想――
勉強の合間に更新。

うわぁお。
これは面白い。ちょっと甘く見てた。
SD文庫でここまで面白い新作は久しぶりかも。新作あさりははずれも多いけど、こんな風にときどき当たりに出くわしたりするからなかなかやめられないよなぁ。自分が期待した作品が面白かったときとかすごく嬉しいし。

ちなみにこの著者、以前は電撃文庫にて『シリアスレイジ』というシリーズを書いてたらしいです。私はよく知らないのだけど。

内容は、ボーイ・ミーツ・ガール&ボーイな学園異能ファンタジー。
「王道、されど王道」という言葉がこれほどしっくりくる作品も珍しいと思う。
学園もの、異能バトルもの、ファンタジーもの。これらのジャンルを冠した作品が腐るほど世に出回っている今の時代に、敢えて王道に挑戦することほど困難なことはないのではないか。使い古されているがために読者の心を掴みにくいからだ。
しかしこの作品は世間の風潮なんてどこ吹く風。そして見事に困難に打ち勝っているから驚きだ。

ストーリーもキャラも中二臭さはあるが不快感は無く、世界観、人物設定、心情表現の全てが綿密に凝られている。まさにお手本のような王道ファンタジー。
てかドイツ語が多用されてたけど、舞台はドイツとその周辺なのかな? こういったことで大学の勉強の成果が見えたりすると嬉しくなるよね。だから私は今期のドイツ語のテストは頑張りました。

女の子のような外見に悩んでいるが内面は男らしいユウ。
育ちも容姿も良く人当たりのいいカティア。
二人の保護者的な立ち位置で大人びているクリス。
万象を書き換える力――<換象>と呼ばれる超能力の開発を目的とした『学院』の入学式の朝、三人は偶然の出会いを果たす。それをきっかけに、三人は友情を育みながら学院生活を謳歌していくのだ。
才能あるカティアとクリスに比べて、<換象>がからっきしのユウが、二人に刺激されながら成長していく姿が実に微笑ましい。カティアとクリスも、優しいユウの心に触れて少しずつ変わっていく。

そして三人を取り巻く人々にも注目したい。
グラマラスで大人の魅力をたっぷり内包しているが、実は初心なグロリア先生。
何かと三人を気にかけてくれて、面倒も見てくれる生徒会書記のネッドとマーシャ。
生徒会長の右腕で、才能ある生徒会副会長のフローラと、努力を積み重ねることで今の地位と力を手に入れた生徒会会長のアレット。
特にアレットには非常に好感が持てる。元々は<換象>が上手くなかったアレットは、親友のフローラに幼少のころから必死に教えを乞うて実力を付けた努力型の天才である。
最初は自分と同じ境遇だったアレットに、ユウは親近感を抱き、同時に多大な尊敬を向ける。そしてアレットをお手本にして力をつけようと決心するのだ。
またアレットも、一人の紳士として素敵な考え方を持つユウに惹かれ、自分でも無意識のうちにユウのことを意識してしまったり。てか、アレットはメチャクチャ可愛い。

平和に思えた三人の生活だったが、三人は三人とも人には言えない秘密を抱えていて、今回は主にカティアの秘密を廻って抗争が勃発する。
黒幕の存在が途中で薄々分かってしまったのはちょっと辛かったけど、それでも物語が動き出してからのこの疾走感はすごい。一気に魅入られてしまった。
残り二人の秘密も戦いのさなかで欠片ほどだけど垣間見えて、今後の展開に期待が湧く。

世界設定が広めの割に、今回は学院とその周辺で物語が完結していた。その分、今後どんどん物語の規模が膨らんでいきそうで楽しみ。「はるかかなた」というぐらいだから、きっと広大な話になるのだろう。

一つ残念だったのは、イラストの表情に豊かさが足りなかったことかな。もう少し笑顔のイラストとかが欲しかった。これはこれで物語の雰囲気には合っているのかもしれないけど。

さて。
長々と感想を綴らせてもらいましたが、ネタばれしていいないかちょっと不安です。と、書いた後に心配しても後の祭りなのですが。だから気にしない!(ネタばれしてたらマジでごめんなさい)

今までにない一風変わった作品を探しているそこのあなた!
たまには原点に戻ってみるのもいいですよ。もう飽きたからいいやと思うかもしれませんが、そんなあなたにこそぜひ読んでもらいたい。
王道の素晴らしさを再確認できます。


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星刻の竜騎士(ドラグナー) (MF文庫J)
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IS <インフィニット・ストラトス> 5 (MF文庫J)
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魔法少女を忘れない/しなな泰之

みんな、宇宙ショーへ行こうよ!


『宇宙ショーへようこそ』見てー。てか絶対見に行く。
見に行く人いる?


魔法少女を忘れない (集英社スーパーダッシュ文庫)魔法少女を忘れない (集英社スーパーダッシュ文庫)
しなな 泰之 越島 はぐ

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 大切な思い出を、置き去りにして。
 かけがえのない存在に、別れを告げて。
 それでも前に進む。そのための、道を選ぶ。
 道標はたったひとつ、いまの僕にはわかる、唯一のこと。

 僕には、妹がいるから。



――あらすじ――
ある日突然やってきた妹、みらいと共に過ごすようになって半年。高校生・北岡悠也は、まだ彼女との距離感を掴めずにいる。わからないことだらけの妹について、知っているのはたったひとつ―みらいが昔、“魔法少女”であったこと。自分の知らない世界を生きてきた少女に、兄として向き合う奇妙な日常。幼なじみの千花や親友の直樹、その助けを借りながら、季節は移ろい巡ってゆく。忘れ得ない大切な日々を分け合う、四人の少年少女の物語。悠也は魔法少女を忘れない。


――感想――
儚く、そして残酷。
だけど、力強く、そして優しく背中を押してくれる忘れないための物語。

はぁー。
なんて素敵なお話なんだろう。
泡沫のように淡く透き通った余韻が後を引く読後感に、情感のこもった溜息が漏れる。
「元」魔法少女のみらいと、義兄の悠也が刻んでいく青春の一ページに胸が張り裂けそうになった。

春の桜のように彩りに満ちていて、夏の海のように紺碧の深みを持ち、秋の落ち葉のように愁いを帯びて、そして冬の雪のように透明な物語。
人はここまで純粋になれる。この世界は綺麗事ばかりではないけど、せめて本の中だけでも綺麗に生きたい。そう思わせる一冊だった。

ある日突然、北岡家に養子にやってきた少女。
彼女、みらいは、実はその昔魔法少女だった。
突然現れた妹の存在に戸惑う悠也。みらいとの距離感が掴めずあくせくするも、幼馴染の千花やクラスメイトの直樹たちの協力を得て、みんなで買い物に行ったり、海に行ったり、勉強会をしたりして、徐々に仲を深めていく。
しかし、みらいは魔法少女の特質という残酷な運命を背負っていた。

魔法少女は恋ができない。

そのことを知った悠也は、みらいに恋をさせてあげようと動き出す。

みらいの役柄が『魔法少女』である必要性はない。
だけど、現実の世界に『魔法少女』という非現実の存在を組み合わせることで、決して人の日常には噛み合うことのない切なさを強調している。

ストーリーやキャラはよくあるテンプレではあるけど、どこか“文学少女”を思わせる作風が、幻想的な雰囲気を漂わせている。
特に幼馴染の千花が良かった。
友達にだって、いや友達だからこそ毅然と立ち向かって、時には辛辣な言葉を吐く。
自分の想いを押し殺して、幼馴染のために頼れる存在であり続けようと胸を張り続ける。
“文学少女”の琴吹さんと重なって少し心が痛んだ。でも、それが彼女の魅力なのだ。

季節が移ろうように、変化し続ける人と日常。
だけど、大切なものは喪っても忘れない。ただ、それだけの物語。

忘れないための、かけがえのない物語。


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つかボン

Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

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