Colorful Concrete
おもしろき ことなき世を おもしろく 高杉晋作
“文学少女”と恋する挿話集1/野村美月
- Posted at 2010.05.16
- lファミ通文庫
最近……
最近、『Angel Beats!』が面白すぎて仕方ないんだけど。
どうすればいいんだ?
あ、そうか。
入隊すればいいんだ。
すいません、使い回しです。
――あらすじ――
FBonline等掲載の短編&SSに書き下ろし4編を加えた豪華短編集!!
柔道一筋、人呼んで「炎の闘牛」。そんな彼が恋をした! 清楚で可憐な大和撫子、その名は……(『”文学少女”と恋する牛魔王』)、「このことは内密に」待望の入部希望者が漏らした呟きには、何やら不穏な気配が!?(『”文学少女”と革命する労働者』)ほか、遠子のクラスメイトとの交流や、美羽&芥川のその後など、ほろ苦く甘い、極上のエピソードが盛りだくさん! 物語を食べちゃうくらい深く愛する”文学少女”天野遠子と、彼女を取り巻く人々の、恋する挿話集第1弾!!
――感想――
本編終了後のシリーズ初の短編集。
久しぶりに味わう“文学少女”の世界はやはり格別だなぁ。
短編集でもその美しさは失われていない。
『恋する』とタイトルで銘打っているだけあって、チョコレートのように甘いお話がお菓子の詰め合わせのように盛りだくさん。
それぞれの登場人物の前日談や後日談、更には本編で詳しく語られなかった裏舞台が描かれていて、本編とはまた違う面白さがあった。
本編では登場しなかった人物のサイドストーリーなどもあり、より作品の理解を深めることができる。
内容は、短編六つにSS四つとボリューム満点!
大盤振る舞い過ぎて、ファンとしては出血もの。
個人的には美羽と芥川くんの本編の後日談を描いた『無口な王子と歩き下手の人魚』が良かった。
芥川くんが高校三年生になっても二人の関係は続いていた。
退院した美羽は、高校に通う資金を稼ぐため芥川くんの紹介で児童館のバイトを始めることに。そんなお話。
相変わらず芥川くんの美羽に対する庇護欲は行き過ぎている感じがあるけど、美羽も美羽で芥川くんに対する扱いが酷い。そんな二人の関係性が良いのだけど。
芥川くんに面白いことを言えって……w
でも、児童館のバイトで子供たちと触れ合うことで、再び美羽が物語を生み出せるようになったのは素直に祝福を送りたい。
いつも誠実であり続けた芥川くんが見せた弱さを、不器用ながら支えようとした美羽の姿には、思わず瞼の裏側が熱くなった。
この二人ならきっと、どこまでも一緒に歩いて行けると思う。
SSの内の一つ、『ムギと王さま』も個人的にはかなり好き。
校内に広がっているただの噂を信じる遠子先輩も健気で可愛いけど、何といっても心葉のツンデレ具合が堪りません。
何だかんだで遠子先輩のことを気にかけてしまうんだよなぁ。
遠子先輩は噂に何を願ったのだろう。
“文学少女”のヒロインたち(心葉を含む)はみんな本当に魅力的で困る。
そのうちの一人である琴吹さんの出番が、今回はほとんど無かったのが残念。
でも、次回の短編集で活躍してくれるらしいので、楽しみにしようと思います。
関連商品
“文学少女”と恋する挿話集 2 (ファミ通文庫)
“文学少女”見習いの、初戀。 (ファミ通文庫)
“文学少女”と神に臨む作家 上 (ファミ通文庫)
“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)
“文学少女” と神に臨む作家 下 (ファミ通文庫)
by G-Tools
遥かな日々

最近、『Angel Beats!』が面白すぎて仕方ないんだけど。
どうすればいいんだ?
あ、そうか。
入隊すればいいんだ。
すいません、使い回しです。
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遠子が小南のほうへ歩み寄る。息をのむ彼の両手を、そっと握り、清らかな花のように微笑んだ。
「無駄なんかじゃありません」
知的に澄んだ瞳が、小南の目をのぞきこむ。うろたえる小南に、明るい声で断言する。
「だって先輩が、本をとっても愛していることが、よーくわかったんですもの!
全然無駄なんかじゃないわ!」
――あらすじ――
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柔道一筋、人呼んで「炎の闘牛」。そんな彼が恋をした! 清楚で可憐な大和撫子、その名は……(『”文学少女”と恋する牛魔王』)、「このことは内密に」待望の入部希望者が漏らした呟きには、何やら不穏な気配が!?(『”文学少女”と革命する労働者』)ほか、遠子のクラスメイトとの交流や、美羽&芥川のその後など、ほろ苦く甘い、極上のエピソードが盛りだくさん! 物語を食べちゃうくらい深く愛する”文学少女”天野遠子と、彼女を取り巻く人々の、恋する挿話集第1弾!!
――感想――
本編終了後のシリーズ初の短編集。
久しぶりに味わう“文学少女”の世界はやはり格別だなぁ。
短編集でもその美しさは失われていない。
『恋する』とタイトルで銘打っているだけあって、チョコレートのように甘いお話がお菓子の詰め合わせのように盛りだくさん。
それぞれの登場人物の前日談や後日談、更には本編で詳しく語られなかった裏舞台が描かれていて、本編とはまた違う面白さがあった。
本編では登場しなかった人物のサイドストーリーなどもあり、より作品の理解を深めることができる。
内容は、短編六つにSS四つとボリューム満点!
大盤振る舞い過ぎて、ファンとしては出血もの。
個人的には美羽と芥川くんの本編の後日談を描いた『無口な王子と歩き下手の人魚』が良かった。
芥川くんが高校三年生になっても二人の関係は続いていた。
退院した美羽は、高校に通う資金を稼ぐため芥川くんの紹介で児童館のバイトを始めることに。そんなお話。
相変わらず芥川くんの美羽に対する庇護欲は行き過ぎている感じがあるけど、美羽も美羽で芥川くんに対する扱いが酷い。そんな二人の関係性が良いのだけど。
芥川くんに面白いことを言えって……w
でも、児童館のバイトで子供たちと触れ合うことで、再び美羽が物語を生み出せるようになったのは素直に祝福を送りたい。
いつも誠実であり続けた芥川くんが見せた弱さを、不器用ながら支えようとした美羽の姿には、思わず瞼の裏側が熱くなった。
この二人ならきっと、どこまでも一緒に歩いて行けると思う。
SSの内の一つ、『ムギと王さま』も個人的にはかなり好き。
校内に広がっているただの噂を信じる遠子先輩も健気で可愛いけど、何といっても心葉のツンデレ具合が堪りません。
何だかんだで遠子先輩のことを気にかけてしまうんだよなぁ。
遠子先輩は噂に何を願ったのだろう。
“文学少女”のヒロインたち(心葉を含む)はみんな本当に魅力的で困る。
そのうちの一人である琴吹さんの出番が、今回はほとんど無かったのが残念。
でも、次回の短編集で活躍してくれるらしいので、楽しみにしようと思います。
関連商品
“文学少女”と恋する挿話集 2 (ファミ通文庫)
“文学少女”見習いの、初戀。 (ファミ通文庫)
“文学少女”と神に臨む作家 上 (ファミ通文庫)
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“文学少女” と神に臨む作家 下 (ファミ通文庫)
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Comments
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お恥ずかしい
改めてGA文庫でオススメと言うと
織田信奈の野望や新刊の踊る星降るレネシクルです
レネシクルの方はジャケ買いですが
内容も良かったので今度感想を書きたいと思ってます
- Posted at 2010.05.16 (23:42) by シャモ (URL) | [編集]
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二人のやり取りが堪りません。
なんだかんだ言って芥川君のことを気にかけている美羽がいいですね。
私は文学少女の登場人物の中では一番琴吹さんが好きなのですが、短編集の方では出番が少ないのが悲しいです。
短編集の2巻の方では表紙も飾っているし出番はあるのですが、どちらかというと親友の森ちゃんと反町君の話がメインって感じだったので・・・。
琴吹さんメインの外伝とか出して欲しいです。 - Posted at 2010.05.16 (23:52) by 半熟タマゴ (URL) | [編集]
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僕も毎週楽しみにしてます。
”文学少女”のヒロインたちってホント魅力的ですよね。もちろん心葉も含んでます。
僕は特に竹田さんが好きなんですけど、出てたのかな。
早くここまで読み進めたいと思います。 - Posted at 2010.05.17 (01:22) by ぐれ (URL) | [編集]
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Re: タイトルなし
シャモさん、コメントありがとうございます。
わざわざコメントしていただきありがとうございます。
『踊る星降るレネシクル』は私も気になっていました。
内容的にも凄く面白そうですよね。
感想記事楽しみにしています。参考にさせてもらおうかなー。
半熟タマゴさん、コメントありがとうござします。
美羽と芥川くんの話いいですよね。
美羽の、心葉に対する時とは違う愛情が感じられます。
私も琴吹さんが一番好きなので、出番が少ないのは本当に残念です。
外伝は確かに出てほしいです。
琴吹さんが、心葉が立ち向かうような辛い事件に、健気に立ち向かっていく姿とか見てみたいです。
ぐれさん、コメントありがとうございます。
おぉ!
ぐれさんも『Angel Beats!』の面白さを分かってくれますか!
毎週楽しみでしかたないですよ。
竹田さんは残念ながら出てないんですよね。
先月発売の最新刊『恋する挿話集3』には竹田さんメインの話があるみたいですよ!
ぜひ、そこまで読み進めてください。
私も早くおいつかなきゃ。 - Posted at 2010.05.17 (20:59) by つかボン (URL) | [編集]