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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸/入間人間

夏は草野球で決まりだね!


7月に、仲の良い友人と、野球経験のある先輩や後輩を募って、大学の野球サークルと交流試合することになった。
何でそんなことになったかは、企画者ではない私には不明だけど、もしかしたら夏は草野球したいな、という私の希望を企画者である友人が汲んでくれたのかもしれない。
そうは言っても、サークルを相手にするのはちょっとはしゃぎ過ぎでは?
何たって私は野球経験がほとんどない。せいぜい体育の授業で経験したことがあるぐらいだ。
そんなことを友人に話したら「練習しやがれ」とのありがたいお達しを頂戴したので、最近は友人たちと野球の練習に尽力中。
バッティングセンターで情熱を振り回し、大学の庭で情熱を投げ合い。そんなことをしていたらあまりの熱さで倒れそうになったり。
久しぶりに部活感覚を味わったよ。
しんどいけど、存外野球というものは楽しい。
ま、試合までに代打としてベンチに入れるぐらいには上手くなるつもりだから。

夏は草野球で決まりだね!


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入間 人間

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「まーちゃん、人殺しが大嫌いなんだろ?」
「うん。わたし、世界で一番嫌い」
 また、マユの顔が笑いを形作る。そして、覆い被さるように僕の膝の上に座る。互いの頬を合わせ、すり寄せてきた。
「そしてみーくんを世界で一番××してます」



――あらすじ――
御園マユ。僕のクラスメイトで、聡明で、とても美人さんで、すごく大切なひと。彼女は今、僕の隣にちょこんと座り、無邪気に笑っている。リビングで、マユと一緒に見ているテレビでは、平穏な我が街で起こった誘拐事件の概要が流れていた。誘拐は、ある意味殺人より性悪な犯罪だ。殺人は本人が死んで終了だけど、誘拐は、解放されてから続いてしまう。ズレた人生を、続けなければいけない。修正不可能なのに。理解出来なくなった、人の普通ってやつに隷属しながら。―あ、そういえば。今度時間があれば、質問してみよう。まーちゃん、キミは何で、あの子達を誘拐したんですか。って。第13回電撃小説大賞の最終選考会で物議を醸した問題作登場。


――感想――
最近入間先生絶好調ですし、映画化も決定したので何となく再読。
このブログで記事にしてなかったので丁度良かった。
とりあえずこのシリーズは全巻再読しよう。

この作品、第13回電撃小説大賞では審査員の間で賛成と反対がぱっくりと分かれてしまい、結局受賞は逃したけど、今なら確実に受賞出来る気がする。
どちらにせよ、『問題作』には変わりないのだろうけど。

デビュー当時の入間先生の文章を改めて読んでみると、今は随分と実力が伴ってきたなぁと思う。当然だけど。
だけど、この頃の入間先生の文章も魅力的なことに変わりはない。
常に鋭利な刃物を突き付けられているような、狂気と隣り合わせで読んでいるような、そんな感覚に苛まれる。
自分の生き方や信条や理解を真っ向からズタボロに切り裂かれている気分になる。
こんな鮮烈な文章書けやしないけど、どんな形であれ入間先生のこの文章が私の原点である。
入間先生、マジ敬愛します。

連続殺人事件に誘拐事件。そして、八年前のみーくんとまーちゃんを襲った猟奇的な殺人事件。
みーくんとまーちゃんを取り巻く日常はいつだって狂っている。
だけどいくら狂っていても、『日常』が『非日常』に達せず、『日常』の枠を出ないのは、テンポのいい会話文や、軽快に繰り出されるみーくんの嘘があるからなのだろう。

しかも、みーくんもまーちゃんも狂っている訳ではないと思う。
第一、狂っているかそうでないかなんて、その場の状況や人の見方によって左右される。
狂人ばかりが集まれば、狂っていることが普通になり、むしろ普通の人間が狂人扱いされてしまう。
そういう価値観の下に成り立っている物語なんだよなぁ、これは。

つまり、みーくんもまーちゃんも何ら変わりない普通の人間なんだ。
人並みに幸せだって享受できる。

だけど、みーくんとまーちゃんの今は真に幸せと言えるのだろうか。
不幸を無理矢理に幸福に塗り替えているのだとしたら、その不幸を背景にして生まれるみーくんとまーちゃんの幸福はどこにあるのだろう。


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Comments

中学の時読んで発狂しました。

日常と非日常の価値観が入間先生のもとで反対になった感じがしますね。
日常に過度なスパイスが入ったような不思議な雰囲気の作品です。

幸せになれというより、幸せの定義を考えろと当時の私はメッセージとして受け取りました。
今読むと変わると思いますが。

嘘だけど。は癖になります。
Posted at 2010.06.08 (07:10) by 夕凪 (URL) | [編集]
おや? 草野球とは。青春ポイントインフレの兆しでしょうか。

私も中学でした。数学の時間読み耽ってましたね。最近再読しましたが。
再読すると、やはりこの頃から入間文体は変わらないか……。と思わされます。ですが最近は何か棘が抜けてきたような気がするので、こちらのほうが好きな自分がいたり。
私は逆に考えました。みーくんの嘘は、今いる『非日常』の日々が『日常』に回帰し、まーちゃんと離れてしまうことを危惧したものなのでは。
人の観点は相対的だから、それぞれで評価は変わりますよね。みーくんたちの幸せも見えないだけでもうあるのかも。
それを最後にズバッと纏める入間先生を私も敬愛します。
Posted at 2010.06.08 (13:00) by ask (URL) | [編集]
つかボンさん、遅れてしまって大変申し訳ありません!
誕生日おめでとうございます。
一つ、書き上げましたのでぜひ読みにきてください。
あっさりしてますので、少々物足りないかもしれませんが、頑張りましたのでどうぞよろしくお願いします。
<div align="left"><a href="http://aoisoranoie.blog130.fc2.com/blog-entry-44.html"><font color="blue"><u
>6月5日の誕生日</u></font></a></div>

Posted at 2010.06.08 (16:56) by 歌雨こころ (URL) | [編集]
すいません!上のコメント間違えちゃいました。
URLに貼り付けておきますので、よろしくお願いします。
Posted at 2010.06.08 (16:58) by 歌雨こころ (URL) | [編集]
リアル青春男ですね。
その草野球に着ぐるみかぶったマネージャーは・・・さすがにいないですよねー。

私は高校の時に読みましたね。
読み終わってしばらくは「嘘だけど」がマイブームでしたよ。
あらすじとか見ると懐かしいですね。
このみーくんのあらすじに惚れて、購入に至ったわけです。
みーくん、最高!!

最終巻がすごく待ち遠しいですね。
ハッピーエンドだといいんですけど。
Posted at 2010.06.08 (21:49) by 半熟タマゴ (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
夕凪さん、コメントありがとうございます。

私が読んだのは大学になってからですが、読了後しばらくは茫然自失としていました。

狂いきった日常でも、それをおかしいと思わせない入間先生の技量には畏怖の念すら抱いてしまう。
幸せとは何か、確かにそこに焦点を当てた作品でしたね。
メッセージ性が強すぎて目まいがしてしまいます。

「嘘だけど」もはや口癖ですねw

askさん、コメントありがとうございます。

青春ポイントは間違いなくインフレを迎えることでしょう!
草野球なんてそれだけでドクドクしてくるじゃないですか。

確かに最近の入間先生の文章は棘が抜けて柔らかさを感じるようになってきましたね。
私はどちらも好きです。
どちらの文章も、私が入間先生に惚れた理由ですから。
askさんのような捉え方もあるのですね。
こういったメッセージ性の強い作品は、人それぞれで受け取り方が違うので、明確に評価をすることは難しいですよね。
逆に、そんな作品を書ける入間先生はやはり素晴らしいです。

歌雨さん、コメントありがとうございます。

誕生日お祝いしていただきありがとうございました!!
まさか自分がこんな形で祝っていただけるとは思わなかったので、今はひたすらに感動しています。
小説読ませてもらいました。
感想は歌雨さんのブログにて書かせてもらいますね。

とにかく、本当にありがとうございました。

半熟タマゴさん、コメントありがとうございます。

青春なんてとっくに通り過ぎてしまいましたが、童心忘るるベからず。
このモットーを持ち続ける限り、いつだって青春時代に回帰してもいいと思うのです。
だから、置き忘れてきた青春をもう一度迎えに行ってきますね。
着ぐるみを被ったマネージャーはぜひどこかで調達してきたいですねw

「嘘だけど」は癖になりますよね。私は今でも使っています。事情を知らない友人には鬱陶しがられますけど。
私もあらすじで惹かれました。当時はこれがラノベ! なんて驚愕したものです。
ラノベに苦手意識がある人にも、これはぜひ読んでもらいたいです。

結末は全くの不明ですね。
入間先生なら期待を良い意味で裏切ってくれるだろうと、そんなことを更に期待してみたり。
Posted at 2010.06.08 (23:20) by つかボン (URL) | [編集]
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つかボン

Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

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