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はるかかなたの年代記 双眸のスヴァローグ/白川敏行

30分の息抜きは勉強意欲に対して絶大な効果をもたらす。


何の話かというと、アニメの話です。
今期の全てのアニメがだいたい一話を放送し終えた頃だと思うけど、個人的に思うことは、名作となりうる作品はなかったものの今期は全体的に平気以上の作品が多いのではないかと、かとかと。
その中で私が推すのは、
『生徒会役員共』
『世紀末オカルト学院』
『伝説の勇者の伝説』
『学園黙示録 H.O.T.D』
かなー。どれも今のところはすっげー面白い。
これからも今の質を保ち続けてもらいたい。

ちなみに、この中に2クールってある?


はるかかなたの年代記 双貌のスヴァローグ (集英社スーパーダッシュ文庫)はるかかなたの年代記 双貌のスヴァローグ (集英社スーパーダッシュ文庫)
白川 敏行 ふゆの 春秋

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「会長は努力を重ねて、生徒会に入るレベルに達した人だよね」
『ああ、隣にいたおっとり娘の様子を見ても、そいつは嘘じゃねぇだろうな』
「……会長はさ、多分失敗したときの悔しさと成功したときの喜びを、とてもよく知っている人なんだと思う。だから僕に、ああいうことをしてまで『できること』の楽しさを教えてくれたんだよ」



――あらすじ――
「…僕って、トラブルに引き寄せられる体質だったっけ!?」フラムスティード学院の入学式に向かう途中、女性顔に悩む少年・ユウは不良に絡まれる子供をかばう、菫色の瞳の少女・カティアと出会う。超常能力“換象”を用いてユウとカティアを傷つけようとする不良から、同じく“換象”で彼らを救ったのは、クリスという名の少年だった。これをきっかけに友情を育み、共に学園生活を送ることとなった三人。だが、ユウには誰にも言えない秘密があった。それは、ある時から彼の身体に“チョールト”と呼ばれる人格が共生していること。しかし、カティアとクリスにもそれぞれ秘密があって?はるかかなたの物語が、今この時より紡ぎ始められる…。


――感想――
勉強の合間に更新。

うわぁお。
これは面白い。ちょっと甘く見てた。
SD文庫でここまで面白い新作は久しぶりかも。新作あさりははずれも多いけど、こんな風にときどき当たりに出くわしたりするからなかなかやめられないよなぁ。自分が期待した作品が面白かったときとかすごく嬉しいし。

ちなみにこの著者、以前は電撃文庫にて『シリアスレイジ』というシリーズを書いてたらしいです。私はよく知らないのだけど。

内容は、ボーイ・ミーツ・ガール&ボーイな学園異能ファンタジー。
「王道、されど王道」という言葉がこれほどしっくりくる作品も珍しいと思う。
学園もの、異能バトルもの、ファンタジーもの。これらのジャンルを冠した作品が腐るほど世に出回っている今の時代に、敢えて王道に挑戦することほど困難なことはないのではないか。使い古されているがために読者の心を掴みにくいからだ。
しかしこの作品は世間の風潮なんてどこ吹く風。そして見事に困難に打ち勝っているから驚きだ。

ストーリーもキャラも中二臭さはあるが不快感は無く、世界観、人物設定、心情表現の全てが綿密に凝られている。まさにお手本のような王道ファンタジー。
てかドイツ語が多用されてたけど、舞台はドイツとその周辺なのかな? こういったことで大学の勉強の成果が見えたりすると嬉しくなるよね。だから私は今期のドイツ語のテストは頑張りました。

女の子のような外見に悩んでいるが内面は男らしいユウ。
育ちも容姿も良く人当たりのいいカティア。
二人の保護者的な立ち位置で大人びているクリス。
万象を書き換える力――<換象>と呼ばれる超能力の開発を目的とした『学院』の入学式の朝、三人は偶然の出会いを果たす。それをきっかけに、三人は友情を育みながら学院生活を謳歌していくのだ。
才能あるカティアとクリスに比べて、<換象>がからっきしのユウが、二人に刺激されながら成長していく姿が実に微笑ましい。カティアとクリスも、優しいユウの心に触れて少しずつ変わっていく。

そして三人を取り巻く人々にも注目したい。
グラマラスで大人の魅力をたっぷり内包しているが、実は初心なグロリア先生。
何かと三人を気にかけてくれて、面倒も見てくれる生徒会書記のネッドとマーシャ。
生徒会長の右腕で、才能ある生徒会副会長のフローラと、努力を積み重ねることで今の地位と力を手に入れた生徒会会長のアレット。
特にアレットには非常に好感が持てる。元々は<換象>が上手くなかったアレットは、親友のフローラに幼少のころから必死に教えを乞うて実力を付けた努力型の天才である。
最初は自分と同じ境遇だったアレットに、ユウは親近感を抱き、同時に多大な尊敬を向ける。そしてアレットをお手本にして力をつけようと決心するのだ。
またアレットも、一人の紳士として素敵な考え方を持つユウに惹かれ、自分でも無意識のうちにユウのことを意識してしまったり。てか、アレットはメチャクチャ可愛い。

平和に思えた三人の生活だったが、三人は三人とも人には言えない秘密を抱えていて、今回は主にカティアの秘密を廻って抗争が勃発する。
黒幕の存在が途中で薄々分かってしまったのはちょっと辛かったけど、それでも物語が動き出してからのこの疾走感はすごい。一気に魅入られてしまった。
残り二人の秘密も戦いのさなかで欠片ほどだけど垣間見えて、今後の展開に期待が湧く。

世界設定が広めの割に、今回は学院とその周辺で物語が完結していた。その分、今後どんどん物語の規模が膨らんでいきそうで楽しみ。「はるかかなた」というぐらいだから、きっと広大な話になるのだろう。

一つ残念だったのは、イラストの表情に豊かさが足りなかったことかな。もう少し笑顔のイラストとかが欲しかった。これはこれで物語の雰囲気には合っているのかもしれないけど。

さて。
長々と感想を綴らせてもらいましたが、ネタばれしていいないかちょっと不安です。と、書いた後に心配しても後の祭りなのですが。だから気にしない!(ネタばれしてたらマジでごめんなさい)

今までにない一風変わった作品を探しているそこのあなた!
たまには原点に戻ってみるのもいいですよ。もう飽きたからいいやと思うかもしれませんが、そんなあなたにこそぜひ読んでもらいたい。
王道の素晴らしさを再確認できます。


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Comments

私はあまりファンタジー系を読まないのですが、表紙が綺麗なのでちょっと気になっていました。
今度、書店に行ったら読んでみますね。

それでは、テストの方頑張って下さいね。
Posted at 2010.07.17 (09:05) by 半熟タマゴ (URL) | [編集]
生徒会役員共面白いですよね
ボクはマンガで読んでたんで、面白いのは知ってました
でも予想以上の面白さでしたね
氏家さんのマンガはめちゃくちゃ面白いですよ
特に「家庭教師浜中アイ」は凄く面白いです
生徒会役員共のテンションでギャグストーリーをやりきってます
ギャグ漫画としても秀逸の面白さですよ
古本屋で1冊100円で売ってると思いますし
ぜひ一読を

シリアスレイジか…
懐かしいです
荒削りだけど結構面白かった記憶あります
気になりますね
しかも結構面白そうじゃないですか
絵も好きな感じですし
最近王道系読んで無いんで久しぶりに読みたいですね
と言うことで読んで見ます
Posted at 2010.07.17 (21:23) by tokuP (URL) | [編集]
んじゃあ私からもおススメを。
オオカミさんは良いですよ!何せ声優陣が神がかりですからwww

この作品は知りませんでした。結構惹かれる内容みたいなので、今度手に取ってみようかなぁ。
Posted at 2010.07.18 (11:05) by ask (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
半熟タマゴさん、コメントありがとうございます。

私もファンタジー系はあまり読みませんが、これは読まない私でも非常に楽しめる内容となっていました。
立ち読みでもいいのでぜひ読んでみてください。オススメです。

ありがとうございます! 頑張ります。

tokuPさん、コメントありがとうございます。

マガジンは毎週読んでいるのですが、一歩しか読んでいないのでこんな作品があったなんてこと知りませんでした。本当に面白い作品だと思います。
「家庭教師浜中アイ」も面白そうですね!
今度古本屋で見かけたら読んでみます!

この作品を読んでみての印象ですが、この作家さんの力量なら『シリアスレイジ』も面白そうですね。
おそらくデビュー作でしょうから荒削りな部分もあったのでしょうが、この作品に関しては完成度が高いと言えます。
ぜひ読んでみてください。オススメできる作品です。

askさん、コメントありがとうございます。

オオカミさんも面白いですよね。
作画も素晴らしいですし、声優も確かに豪華w 伊藤静さんの声とか素敵過ぎる。
何気に「みつどもえ」とか「アマガミSS」も楽しめました。
特に「みつどもえ」の三話は笑いが止まりませんでしたw

結構askさん好みの作品だと思うので、ぜひ読んでみてください。
ファンタジーものではめったに見ない完成度だと思います。
Posted at 2010.07.18 (23:45) by つかボン (URL) | [編集]
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つかボン

Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

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