Colorful Concrete
おもしろき ことなき世を おもしろく 高杉晋作
機巧少女は傷つかない3/海冬レイジ
- Posted at 2010.07.27
- lMF文庫J
あ、今日の分の雑記は↑です。
――あらすじ――
機巧魔術―それは魔術回路を内蔵する自動人形と、人形使いにより用いられる魔術。そのトップを決める戦い“夜会”で負傷中の雷真は、飛び降りをはかった少女を偶然助ける。少女は“暴竜”シャルの妹・アンリで、学院転入後の一週間ずっと自殺未遂を繰り返しているらしい。「私を殺してください!それがダメなら、いっそめちゃくちゃにしてください!」「俺を何だと思ってんだ!」そのとき、学院のシンボル・時計塔を閃光が撃ち抜く。驚く雷真の前には、竜の背に乗るシャルの姿が。そしてシャルの目的は―学院長の暗殺!?シンフォニック学園バトルアクション第3弾。
――感想――
本編の感想に入る前に連絡を。
今秋発売予定のMF文庫J『機巧少女は傷つかない4』とMFコミックアライブシリーズ『機巧少女は傷つかない1』に、ドラマを含む豪華音声CD付きの特装版が発売されることが決定したらしい。
コミックまでに特典CDを付けるなんて商売が上手いなー。買うしかないじゃん。
ちなみにドラマのキャストは以下の通り。
雷真:下野紘
夜々:原田ひとみ
シャル:高本めぐみ
シグムント:中田譲治
フレイ:阿澄佳奈
ロキ:岡本信彦
個人的に雷真とフレイはちょっとイメージと違うんだけど、下野さんも阿澄さんも実力派の声優さんなので、きっとそつなく演じてくれると思う。中田さんのシグムントと岡本さんのロキはハマり役っぽいな。
それにしても刊行して間もないのにメディアミックスが随分と進行している。出版社側の推し具合が分かる。
この勢いだと、アニメ化もそう遠くはないはず。
以上、連絡でした。ここからは本編の感想。
今ではすっかりファンになってしまった『機巧少女シリーズ』待望の最新刊登場!
余談だけど、刊行間隔的に『機巧少女』と『はがない』は同月発売が多いので、二大シリーズということもあって私みたいに二倍得した気分になる人もいるんじゃないかな。
相変わらず面白さにブレが生じない、芯の通った作品だった。
今まで不遇な扱いを受け続けてきたシャルのターンがようやく回ってきたことに安堵の色を隠せない、と言えば少し大袈裟だけど、実際彼女のメイン回は首を長くして待っていた。下手をすれば物語終盤、最悪の場合回ってこないなんて危惧もしてたけど、いやーよかったよかった。
物語の始まりは前巻の直後から。
雷真の前から姿を消し、不穏な動きを見せるシャル。突然転入してきて、自殺未遂を繰り返すシャルの妹のアンリ。
序盤は話の内容が掴めず混乱。読み進めていくとなぜだかさらに分からなくなった。なんだこれ。
思うにページ数に問題があるんじゃなかろうか。全部で260P程度だし、物語は全て学院内で完結しているとはいえ、そこには様々な組織の思惑、今回初登場したセドリックのような個人の思想が所狭しと蠢いているのだから、それらの因果関係を明確にするためにはやはりもう少し紙幅がほしかったところだ。
それでも世界観に惹かれるのか、キャラどうしの掛け合いが面白いからなのかは定かではないけど、次の展開が楽しみで、期待を滲ませた指付きでページを捲ってしまうのはなぜだろう。
読者を飽きさせない立ち回り(ここでは筆回りと言うべきか)の巧さは、著者の力量に直結しているのだと思う。
謎が謎を呼び、枝分かれして矛先も所在も不明なまま物語は進行していく。幾重にも張り巡らされた伏線の、そのほとんどが回収されず終わりを迎えている。
しかしこういうのは嫌いではない。その分、今後の展開でどのように回収されるのか想像すると、楽しみが増幅するからだ。
ただ、シャルとアンリの事後処理が不十分だったのは些か残念ではある。なんだか強引にハッピーエンドを納得させられたような引きだったけど、結局この二人の問題はどうなったの?
とりあえず今回も、夜々はヤンデレてるし、シャルはツンデレてるし、ついでにロキもツンデレてるし、フレイはドジってるし、とにかく可愛いなコノヤロー。姉より一インチ大きい(乳房的な意味合いのものが)アンリは、姉とその一インチの差を利用した戦いを繰り広げてくれることでしょう。
雷真ハーレムは一体どこまで拡充していくのか。大丈夫、まだ温かい目で見守れるよ。
徐々に学院の闇が見えてきたり、<十三人>すら脅かす強敵が現れたりと賑やかになってきてますなー。
ただ、そろそろ夜会をメインに据えた話を書いてほしいというのは、ファンのちょっとしたお願い。
次巻も楽しみにしてます。特装版買います。
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「おまえにはいつも面倒をかけて、悪いな」
「そんな……。夜々は雷真のそばにいられるだけで、幸せなんです」
「いつか、ちゃんと埋め合わせるからよ」
「雷真……それって」
夜々は『きゅんっ♡』と音がするほど胸を鳴らして、
「夫婦の契りを結ぼうって意味……?」
「何でだ!」
――あらすじ――
機巧魔術―それは魔術回路を内蔵する自動人形と、人形使いにより用いられる魔術。そのトップを決める戦い“夜会”で負傷中の雷真は、飛び降りをはかった少女を偶然助ける。少女は“暴竜”シャルの妹・アンリで、学院転入後の一週間ずっと自殺未遂を繰り返しているらしい。「私を殺してください!それがダメなら、いっそめちゃくちゃにしてください!」「俺を何だと思ってんだ!」そのとき、学院のシンボル・時計塔を閃光が撃ち抜く。驚く雷真の前には、竜の背に乗るシャルの姿が。そしてシャルの目的は―学院長の暗殺!?シンフォニック学園バトルアクション第3弾。
――感想――
本編の感想に入る前に連絡を。
今秋発売予定のMF文庫J『機巧少女は傷つかない4』とMFコミックアライブシリーズ『機巧少女は傷つかない1』に、ドラマを含む豪華音声CD付きの特装版が発売されることが決定したらしい。
コミックまでに特典CDを付けるなんて商売が上手いなー。買うしかないじゃん。
ちなみにドラマのキャストは以下の通り。
雷真:下野紘
夜々:原田ひとみ
シャル:高本めぐみ
シグムント:中田譲治
フレイ:阿澄佳奈
ロキ:岡本信彦
個人的に雷真とフレイはちょっとイメージと違うんだけど、下野さんも阿澄さんも実力派の声優さんなので、きっとそつなく演じてくれると思う。中田さんのシグムントと岡本さんのロキはハマり役っぽいな。
それにしても刊行して間もないのにメディアミックスが随分と進行している。出版社側の推し具合が分かる。
この勢いだと、アニメ化もそう遠くはないはず。
以上、連絡でした。ここからは本編の感想。
今ではすっかりファンになってしまった『機巧少女シリーズ』待望の最新刊登場!
余談だけど、刊行間隔的に『機巧少女』と『はがない』は同月発売が多いので、二大シリーズということもあって私みたいに二倍得した気分になる人もいるんじゃないかな。
相変わらず面白さにブレが生じない、芯の通った作品だった。
今まで不遇な扱いを受け続けてきたシャルのターンがようやく回ってきたことに安堵の色を隠せない、と言えば少し大袈裟だけど、実際彼女のメイン回は首を長くして待っていた。下手をすれば物語終盤、最悪の場合回ってこないなんて危惧もしてたけど、いやーよかったよかった。
物語の始まりは前巻の直後から。
雷真の前から姿を消し、不穏な動きを見せるシャル。突然転入してきて、自殺未遂を繰り返すシャルの妹のアンリ。
序盤は話の内容が掴めず混乱。読み進めていくとなぜだかさらに分からなくなった。なんだこれ。
思うにページ数に問題があるんじゃなかろうか。全部で260P程度だし、物語は全て学院内で完結しているとはいえ、そこには様々な組織の思惑、今回初登場したセドリックのような個人の思想が所狭しと蠢いているのだから、それらの因果関係を明確にするためにはやはりもう少し紙幅がほしかったところだ。
それでも世界観に惹かれるのか、キャラどうしの掛け合いが面白いからなのかは定かではないけど、次の展開が楽しみで、期待を滲ませた指付きでページを捲ってしまうのはなぜだろう。
読者を飽きさせない立ち回り(ここでは筆回りと言うべきか)の巧さは、著者の力量に直結しているのだと思う。
謎が謎を呼び、枝分かれして矛先も所在も不明なまま物語は進行していく。幾重にも張り巡らされた伏線の、そのほとんどが回収されず終わりを迎えている。
しかしこういうのは嫌いではない。その分、今後の展開でどのように回収されるのか想像すると、楽しみが増幅するからだ。
ただ、シャルとアンリの事後処理が不十分だったのは些か残念ではある。なんだか強引にハッピーエンドを納得させられたような引きだったけど、結局この二人の問題はどうなったの?
とりあえず今回も、夜々はヤンデレてるし、シャルはツンデレてるし、ついでにロキもツンデレてるし、フレイはドジってるし、とにかく可愛いなコノヤロー。姉より一インチ大きい(乳房的な意味合いのものが)アンリは、姉とその一インチの差を利用した戦いを繰り広げてくれることでしょう。
雷真ハーレムは一体どこまで拡充していくのか。大丈夫、まだ温かい目で見守れるよ。
徐々に学院の闇が見えてきたり、<十三人>すら脅かす強敵が現れたりと賑やかになってきてますなー。
ただ、そろそろ夜会をメインに据えた話を書いてほしいというのは、ファンのちょっとしたお願い。
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