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夜が運ばれてくるまでに ~A Book in A Bed~/時雨沢恵一

Merry X'mas


とりあえず慣習に習って常識的な挨拶をしてみました。それだけです。
というか、おそらくこの記事を更新したときにはすでに25日は終わってると思います。が、まぁ気にしない。

まったくこれっぽっちもMerryではなかったクリスマスでしたが、楽しかった人もそうでなかった人も、今はとにかく26日という今日を迎えれたことに感謝すべきでしょう。
キリスト教でない人がほとんどの日本では、12月25日なんて365日のうちの1日にすぎません。ならば自分の愛する人と無事次の日を拝むことができたことの方が大事ではないでしょうか。
そもそもクリスマスは家族とすごす日です。
だから私も夜から姉とすごしました。(いや、マジで)
すべて姉の奢りで、カラオケに行き夕飯をご馳走になりました。
キリスト教ではない私ですが、しっかりとクリスマスを祝いました。独りではなかったのです。
しかし、私と姉が周りからどう見られてたかを想像すると身の毛がよだちます。
ただ飯食えたから文句は言いませんが。
ただ一つ気がかりがあるとすれば、姉には彼氏がいたはずですが……。

姉とクリスマスを祝う前に、今日は本屋に出かけてきました。
行きつけの本屋は街中にあって、そこはクリスマスでなくともカップルが散乱する地帯です。
ですが本を求める私の前では障害になり得ません。(決して強がりではない)
そんなわけで色々購入しました。
『傾物語』『神戯』『19』『生贄のジレンマ<下>』『夜が運ばれてくるまでに』
『傾物語』とMW文庫の新刊が予定通り店頭に並んでて良かったです。下手をすればカップルを見るだけ見て、手ぶらで帰宅する羽目になってたかもしれませんから。
『神戯』は最後まで買おうかどうか悩みました。だって3000円って……。
でも思い切って購入。私もクリスマスに賑わう街の雰囲気にやられてたのかもしれませんね。(決して強がりではない)
買ったことに後悔はありません。むしろ早く読みたいなと少々浮かれ気味です。

そういえば途中雪が降りました。
ホワイトクリスマスとか余計な演出しやがって、と憎々しげに唾を吐き捨てるなんてことはなく。
お空からの小粋なプレゼントに発熱したカップルがバカップルに成長進化することを恐れた私は、早々に街を後にしましたとさ。

総合すると、それほど悪いクリスマスでもなかったように思います。むしろ良い方?
カップルとかリア充とか爆発しろとか、奇天烈な言葉が飛び交った一日でしたが、いいんじゃないでしょうか。特になにが、というわけではないですけど。
優越も自慢も、妬みも僻みも良いじゃないですか。
そういう感情を持ち合わせているだけ、幸せの価値を理解してるってことなんですから。
ある意味、クリスマスは人があからさまに人間臭くなる日なのかもしれませんね。
そうして、来年こそはと願いながら今日という日を終えるんでしょう。

悪くないです。


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 自分がいつか死ぬ事に目をつぶるのではなく、
 自分がいつか死ぬ時に目をつぶりたい。



――あらすじ――
男の子と女の子は、隣りに住むおばあさんの家に遊びに行き夜が来るまでのわずかな時間に、いろいろなお話を聞くのが好きでした。―もう、あの村におばあさんはいません。男の子は、小説家になって、女の子は、歌手になって、ときどき、おばあさんのお話を、思い出しているのです。ドキリとする、ウルッとする、元気になる、胸が痛む、答えを探す、今はいない人を思い出す、そんな“心が動く掌編”25篇を収録。眠るまでのひとときに……。


――感想――
『お茶が運ばれてくるまでに』を読んでない不届き者な私ですが、感想書かせてもらいます。

いわゆる絵本ですな、これは。ページ数も文字数も圧倒的に少ない。
だから書店での立ち読みで読み切ってしまったんだけど、25編の言葉の中に心に残るものがあったんだろうなぁ。黒星さんの溜息の出そうな(実際に出た)可愛いらしいイラストも手伝って、思わず購入しちゃいました。

それにしたって絵本で500円って少々お高いのではと思い、『ぐりとぐら』を調べてみた。(なぜに『ぐりとぐら』かはさておき)
意外にも、結構割高で800円した。『ぐりとぐら』だけでなく、絵本って大体800円以上はするものらしい。
ということは、500円で買えたこの本はむしろ安いんだ。
破格の安さだよね。それでいて物理的には薄くとも、感覚的には非常に濃い。
ええ、文句なんて御座いませんとも。

短編集みたいなものだから小分けして感想書こうかと思ったけれど、数も多い上に一つの話に対して書くこともそんなにないのでまとめちゃいます。
ちなみにこの感想は、寝る前のひとときに書いています。
発売して間もなくとも、ネタばれとは無縁な作品なので堂々と綴っていきますゆえ。

面白いとも違う。感動するとも違う。
でも心にしこりを残す。わだかまって、緩やかに溶けて体の一部となる。
ふとしたときに手に取りたくなるような、温かさと柔らかさが内包されている。
それがこの作品。私が受け取った印象です。

一つ一つのメッセージに色んな命が吹き込まれている。
当たり前のようで新しい発見だったり、簡素であっさりしていると思いきや重厚だったり。
切なくなったり、悲しくなったり。
嬉しくなったり、楽しくなったり。
きっと読む人によって様々な解釈があるんだと思うけれど、時雨沢先生がこのメッセージをどんな気持ちで書いたのかと想像すると、とてもとても愛おしくなる。

そしてそのメッセージに黒星さんのイラストが世界を与える。生きる場所を与える。
可愛くて可愛くてどうしようもないなぁ。
キノやメグセロの絵も好き。でもこっちの、水彩絵の具で描いたような味わいの画風の方が好き。大好き。
素晴らしいコンビですよ、ほんとに。

できれば25編すべての話を紹介したい。それができないのが非常に悔やまれる。
強いてお気に入りを挙げるなら、
「きめつけ」「さくひん」「たいせつ」「てきとみかた」「あじわい」「へんじ」「まずい」「まんぞく」「じんせいといううんてん」「してほしいこと したくないこと」……ってダメだ。このままだとほぼ全部挙げそうだから意味がない。
それだけ良かったってことと解釈してください。

あ、でも、「つらいこと」は本当に好き。
イラストの男性の隣で男性と手を繋いでいる薄らとした人影とね、男性の放った言葉を重ね合わせるともうダメ。涙腺の脆い私はあっさり撃沈。
言葉と絵が見事に噛み合った、これぞ絵本の真骨頂。
いいなー。こういうのいいなー。

そういえば、来年1月19日に『夜が運ばれてくるまでに ~A Song in A Bed~』なるものが発売するらしいです。時雨沢恵一とアーティストであるangelaのコラボCDだそうです。
あー、これは私に買えと言ってるのかな?
けど1月の予算はいっぱいいっぱい。迷いどころです。
その代わり、『お茶が運ばれてくるまでに』はたぶん買う。
まさか絵本一冊でここまで感銘を受けるとは。

でも間違いなく良き出会いだった。
そう思えるなら、それで良いんだと思う。

では、おやすみなさい。


関連商品
夜が運ばれてくるまでに ~A Song in A Bed~
19―ナインティーン (メディアワークス文庫)
お茶が運ばれてくるまでに―A Book At Cafe (メディアワークス文庫)
生贄のジレンマ〈下〉 (メディアワークス文庫)
“文学少女”と恋する挿話集4 (ファミ通文庫)
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夜が運ばれてくるまでに ~A Song in A Bed~
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Comments

何だかんだ言って良い姉弟ですねw。やっぱり姉が欲しかったかな…w。
ちなみにボクはかけらもカップルを見ることなく25日を終えました。寝て、マンガ読んで、本読んで、飯食いに行って終わりです。特に後悔はないです。ええありませんとも。

この絵本シリーズは凄いですよね…。「夜が運ばれてくるまでに」は読んで無いんですが、「お茶が運ばれてくるまでに」は本当に素晴らしかったです。
改めて絵本の凄さを思い知らされました。「ああ。昔はこんな短い掌編でも感動してたよな」と。
人を感動させるのに長さなんてないですよね。

イラストと文章のマッチが素晴らしかったです。本当に。
ツイッターであんなアホみたいなツイートをしている二人とは思えませんでした…w。
特にシグサワーは…。本気で頭の中を覗いてみたかったです。学園キノを書いた人間と同一人物とは思えない…。

「夜が運ばれてくるまでに」。見かけたら読んで見よう。
Posted at 2010.12.26 (09:54) by tokuP (URL) | [編集]
『神戯』買ったんですか!!
いや~、よく買いましたね(自分もですが)。
昨日読み終えたばかりなんですが、すっっっごく、面白かったですよ!

ていうか、クリスマスっていつあったんでしょう。。。
私、完全に忘れておりました。
Posted at 2010.12.26 (10:47) by サクラ (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
tokuPさん、コメントありがとうございます。

自分で言うのもなんですが、我が姉が姉で良かったとは思います。姉弟間で冷めた関係になるよりは幾分もマシですから。なんだかんだで姉といるのは楽しいですしね。時々ベタベタされすぎて鬱陶しくなりますがw
私もできればカップルなんか見たくなかったんですけどね、本が私を呼んでいたんです。ならば行くしかないでしょう。カップルなんてなんのその。

本当に素晴らしかったです。お茶が運ばれてくるまでにもぜひ読んでみたいです。
まさしくその通りで、人を感動させるのに長短なんて関係ないんです。むしろ、一言で人の心に影響を与えられることに言葉のすごさが宿ってるんだなと思いました。

ツイッターは仮の姿なのですよ、ふふふ。いや、あっちが本性?
どちらでもいいのですが、お茶目さも誠実さも持ち合わせる素敵なコンビですよね。
あんな大人になれたらいいなー。

立ち読みでも十分だと思いますので、ぜひ読んでみてください。

サクラさん、コメントありがとうございます。

『神戯』買いましたよ!
本当によく買ったなと正気を疑いたくなります。(私限定で)
実を言うと、サクラさんがブログで紹介してたのがきっかけでした。それからサイトで立ち読みして引き込まれましたね。サクラさん自身面白いと書かれてたので、それが後押しになって購入に至りましたね。
いやぁ、本当に読むのが楽しみです。

大丈夫です。キリスト教でないなら覚えてなくても問題ありません。
なんら特別なことのない一日でしたよ。
Posted at 2010.12.27 (12:54) by つかボン (URL) | [編集]
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つかボン

Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

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