FC2ブログ

アンチリテラルの数秘術師/兎月山羊

リンク追加!&拍手コメ返


またまたリンク追加報告です!
今回は千石サクラさんが運営するブログ『亡國のサクラ』と相互リンクさせてもらいました。
千石サクラさんについては以前の記事で紹介させてもらった通りです。
千石サクラさんとは去年から親しくさせてもらっていて、とある企画でもご一緒させてもらっているのですが、なぜか今まで相互リンクしていませんでした。
きっとこれからもこのままなんだろうなーと思っていたつい先日このごろ、なんとサクラさんのブログに私のブログがリンクされてることに気づいたんです。いつからされてたのかまったくわからないのですが、すぐにサクラさんに声をかけて相互リンクを承諾してもらいました。いやぁー、遅くなって申し訳なかったです。
サクラさんのブログでは日々の出来事やちょっとした本の感想、また大変為になる事柄などが紹介されていて、読み応え十分です。
プロ作家のさんの色々な一面も見えるかもですよ。

サクラさんのデビュー作が掲載されている『BOX-AiR零号』もよろしくね!


<拍手コメ返>
拍手&お祝いの言葉ありがとうございました!

期待に応えられるようこれからも頑張っていきたいと思います!







アンチリテラルの数秘術師(アルケニスト) (電撃文庫)アンチリテラルの数秘術師(アルケニスト) (電撃文庫)
兎月 山羊 笹森 トモエ

アスキーメディアワークス 2011-02-10
売り上げランキング : 576

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



「決まってる。俺は妹にも言ったんだよ。未来の確率は書き換えられるものなんだってな。兄貴が嘘つきにならないためには、兄貴自身が証明するしかないだろう?」
 そうして俺は、赤帽子の顔を鋭く睨み付け、断言した。
「俺が全部ひっくり返してやるよ。お前の言う、0の確率ってやつをな」



――あらすじ――
「人はデルタtの狭間に生まれ、そして死んでいく」。ビルから落ちていく儚い少女。彼女の背中に、一瞬、羽が見えた気がした―それが、高校生の俺、冴上誠一と“数秘術師”羽鷺雪名との出会い。ある日突然、俺の妹・愛架が誘拐されてしまう。血眼になって探す俺は、虚空に浮かぶ、ノイズがかった無数の数字を見た。混乱する俺に雪名は告げる。「残念だね。君には“無次元数の異常を視認できる才能”が開花してしまった」数を書き換えることで奇跡を起こすことができる能力者の雪名は、“確率”を操る怪人との戦いにひとり、身を投じようとしていた―。“数”の異能力アクション、開幕。


――感想――
第17回電撃大賞『銀賞』受賞作。

今回の電撃大賞は5作品の中から、あらすじ、絵師、雰囲気、直感などを頼りに3作品選び抜きました。残りの2作品は今後の世間評などを参考にして購入するかしまいか判断したいと思います。
そして選び抜いた3作品の中から一番最初に読んだのがこれ、銀賞『アンチリテラルの数秘術師』。

実は今回の受賞作の中では、最も期待していた作品だったりする。
そして同時に、最も危惧していた作品でもあった。
あらすじからもわかる通り、結構特殊な設定を扱っている。さすがは新人賞。だから当たっても外れても大きく転ぶだろうなぁって、読む前は思ってた。
ここで言う大きく転ぶというのは、大当たりか大外れかという意味です。

で、実際に読んでみて。
うーん、まあまあ。思ってたより普通。総評するとこんな感じかな。
受賞作の中では異端の部類に入ると思ってたから残念。思うに、遊びが足りないんだと思う。私ならもっと大袈裟に遊ぶと思う。それこそヒロインの雪名じゃないけど、この物語には無限の可能性があると思うんだ。それだけの材料はそろってるはず。
だからどうせなら、人によっては大外れするぐらい遊んでみてもよかったんじゃないかなって。設定が特殊な割にそれ以外の部分が妙に枠にはまってるんだよな。結果、設定の特殊さだけが浮いてるというか独り歩きしてるというか。
ただこういう作品が新人賞に選ばれた背景には、レーベルの体裁を保つためや、市場の選好を意識したという理由があるんだろうなぁ。そう考えると、選ぶ側が及び腰になった面もあるのかもしれない。

とは言え、それは私の願望にすぎない。こんな物語が読みたかったな、っていうね。
一読者の目線で評価するとよくできた作品だと思う。
ストーリーは作り込まれているし、文章も非常に読みやすい。
数学や物理や化学など、数式で成り立つ世界を題材にした設定を専門的にならず簡略化して表現していたのには好感が持てる。
知っていたものから知らなかったものまで、法則や定理が多く紹介されていたけど、それらも不自然にならず物語の中に組み込まれていた。
物語を構成する一つ一つの要素は、新人賞も納得のレベルの高さだった思う。

『東京内戦』という架空の史実を基点に繋げられた登場人物たちの相関関係が徐々に露わになっていく様子には驚いたし、確率論に基づく未来の分岐など、数学が好きな私としても興味が持てる話は多かった。
殺害の約束もまた切なく、物語の顛末はどの方向に進むんだろうかと考えると熱いものが込み上げてきたりする。
ただ、「こういうのってあまりないだろ?」と本の向こう側でほくそ笑む著者の顔が想像できて「ふむぅ」となるけど。微妙にあざとい。
人が選びとれる幸せの可能性だとか、本当の幸いとは何かだとか、新人賞作らしく訴えてるテーマはしっかり感じ取ることができたよ。
しかし何よりも面白いのは、数を操る『数の災厄<アルヘトス>』と『数秘術師<アルケニスト>』のユニークなバトルではないだろうか。
正直、ラストより途中の雪名と赤帽子の戦いのほうが面白かった。数式を操って戦う風景なんてなかなか見られるものじゃないから、非常に新鮮。赤帽子は若干反則臭いけれど。

個人的にはキャラ立ちの薄さがネックだったかなと思う。ラノベだからと言ってキャラがすべてではないけれど、異常な設定、異常な環境、異常な事件の渦中にいながら、その中で動く人物たちが普通だと逆に違和感を覚えてしまう。
ラノベの新人賞作としてはいまいちラノベとして確立できていない気がするんだよね。新人とは言え、受賞者なら納得のいく力を見せてもらいたかった。

ところでこのイラスト。どこかで見たことがあると思ったら菜々子さんの人だった。
笹森トモエさん。ちゃんと覚えとかないとな。
菜々子さんのときから好きだったけど、さすがにいい絵を描きますね。P163の愛架の鬼気迫った挿絵が特に素晴らしい。
絵師さんには恵まれているのではないでしょうか。

とにかくにも、設定の特殊さをどれだけ煮詰められるかによって、この物語の今後が左右されるだろうと思う。本当にどちらに転ぶかわからないのはむしろこれからなんだろう。
それなりに楽しめたし、買って損したということはなかった。
受賞作1作目としては悪くない出だしかな。
どんな風に化けるのか、次巻に期待です。


関連商品
アイドライジング! (電撃文庫)
はたらく魔王さま! (電撃文庫)
青春ラリアット!! (電撃文庫)
シロクロネクロ (電撃文庫)
幕末魔法士〈2〉大坂鬼譚 (電撃文庫)
by G-Tools


スポンサーサイト



Leave a comment

Private :

Comments

ああ、あれからリンクしたんですねww

やっぱりそのような評価になりますか。私もちょっとキャラが弱いと思っています。何分ページが不足している気が……。

ただ、最後の親子関係とかにやられました。ああいうの大好きなんです。ニアミスというか。

今年はそれほど期待していませんでしたが、銀賞2作と「青春ラリアット!!」は普通に楽しめました。銀賞を一番楽しみにしていたのもおかしな話ですがw
Posted at 2011.02.15 (21:26) by ask (URL) | [編集]
リンクしたとき、言うべきでしたね~。
大抵は言っているのですけど、今回は何となくタイミングを逃しちゃったんですよ。(汗

あらすじを読んだだけじゃあ、かなり気にかかる内容ですね。
東京内戦、ですか。
『帝都物語』の影響なんですけど、第三新東京市だとか、東京湾要塞(実在します)だとか聞くとドキドキしちゃうんですよ。
東京+戦い・軍事といったところが。

しかしキャラが強くありませんか。
最近、貪るようにラノベを読んでラノベの感性を付けようと思っているのですけどね。
Posted at 2011.02.15 (21:59) by サクラ (URL) | [編集]
Re: askさんへ
コメントありがとうございます。

あのあと確認したらすでに向こう側にリンクされてたので慌ててこちらからもリンクさせてもらったんですw

ページが不足しているのもあるでしょうけど、やはり作者の力量不足ではないかと思ってます。
偉そうな物言いになってしまいますが、力のある作家さんなら何気ない言動や何気ない所作一つ一つでキャラを見せることができますからね。そういう点でラノベとして確立できてないように感じたのです。
もちろん意図的にこういうキャラにしたのかもしれませんが。

登場人物の相関関係はよくできてたと思います。
お父さんにまつわるエピソードがもっと紹介されてればより感情移入できたと思うので、そこがちょっと惜しいと思いました。
まぁ、それは今後少しずつ明かされていくのでしょう。

とりあえず残り2作も楽しめそうなので今のところは安心しています。
まぁ、往々にしてそういうことはよくありますからねw 実際もう一つの金賞と大賞のいい評判はいまだ聞きませんしw
Posted at 2011.02.16 (13:08) by つかボン (URL) | [編集]
Re: サクラさんへ
コメントありがとうございます。

そういうことってよくありますよね。
私のほうは、「サクラさんはきっとツンデレなんだな」と勝手に思ってたら逆に癒され始めたので大丈夫ですよw

その気持ちわかりますよ。
昔は大三新東京市も実際にあるんじゃないかと思ってワクワクしてましたからw
でもこの作品に関しては期待に応えられないかもしれません。東京内戦についてまだそこまで深く掘り下げられてないんですよね。
きっとこれから掘り下げられるのでしょうが。

ラノベの勉強としても若干物足りないと思います。
設定ありきの作品かなと思うので。
Posted at 2011.02.16 (13:14) by つかボン (URL) | [編集]
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
04 06
FC2カウンター
ブログランキング

FC2Blog Ranking

応援とか色々
プロフィール

つかボン

Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

MY読書メーター
つかボンさんの読書メーター つかボンの最近読んだ本
検索フォーム
カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード