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小説家の作り方/野崎まど

電波の始まり、始まりの電波




アニメ『電波女と青春男』のOP主題歌がニコ動に載せられていたので貼りつけてみました。
OP『Os-宇宙人』は神聖かまってちゃんがプロデュースし、エリオ役の大亀あすかさんが歌っています。

さて……。

原作タイトルがあれですし、主題歌が電波ソングになることは容易に想像できたんですが、これは……。
あー、あれか。エリオだって原作の初期は毒電波だったし、そのエリオが歌うんだから主題歌も当然毒d(ry
失礼だったので打ち消しまくりです。

とはいえ別に嫌いではないんですよ。ただ予想の斜め上を見てたら斜め下から鋭角に意表を突かれただけで。音程とかリズムのずらしもさすがにわざとでしょうし(わざとだよね、ね?)、それが妙に癖になったり。じわじわ来るね、じわじわ。声が可愛いのも評価ポイント。私の脳内イメージのエリオとは随分違いましたが、それはそれ。
万が一(であってほしい)OPが不評だったとしても、EDがありますからね!
やくしまるえつこさんの歌う『ルル』。これ以上にナイスなチョイスがあろうか、と原作ファンも唸らしてくれる最高の采配です。
しかしこのOP、映像がどうなるのか地味に不安だ。



初めて『Os-宇宙人』を聴いたとき、これのラストを思い出した。具体的には2″59~3″14の間。
もしかしなくてもこっちのほうが失礼か。






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野崎 まど

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「いいえ、違います。私が書きたい物はたった一つです。物実さんにお会いする前から今日まで、私はそれだけが書きたいと思い続けてきたのです」
「じゃあやっぱり……」
 彼女は全くブレのない美しい首肯をして、一言答えた。
「“この世で一番面白い小説”です」



――あらすじ――
「小説の書き方を教えていただけませんでしょうか。私は、この世で一番面白い小説のアイデアを閃いてしまったのです―」。駆け出しの作家・物実のもとに初めて来たファンレター。それは小説執筆指南の依頼だった。出向いた喫茶店にいたのは、世間知らずでどこかズレている女性・紫。先のファンレター以外全く文章を書いたことがないという紫に、物実は「小説の書き方」を指導していくが―。野崎まどが放つ渾身のミステリー・ノベル改め「ノベル・ミステリー」登場。


――感想――
きたきたー! 待ちに待った野崎まど先生の最新作!
毎月MW文庫の刊行予定を確認するのは5割方まど先生の新作目当てだから、情報が載ってたときは一人でパーティーです。(ちなみに、4割は入間先生で、残りの1割は掘り出し物)
そして発売まで気力を溜め込み、一気に読む!

というわけで『小説家の作り方』読ませてもらいました!

今回のテーマは、『この世で一番面白い小説』
またダイナミックですね。前巻の不死者に次いで今度は『この世で一番面白い小説』と、最近はネタの傾向がより荒唐無稽で極端になってるなあ。
けれどそれを独自の調理方法で一つの創作料理に仕上げるのが野崎まどという作家。今回もその腕は衰えていませんでした。

駆け出しの新人作家・物実のもとに初めて届いたファンレター。その内容に書かれた『この世で一番面白い小説』の秘密に惹かれ、物実はファンレターの差出人である謎の美少女・紫依代に小説の書き方を教えることに。
序盤から中盤にかけては二人の教室模様がメインに描かれ、いつになく大人しめな雰囲気。特に大きな動きも見られないまま驚くほど淡々と終盤へと進んでいく。むしろ気づかないうちに終盤へ差しかかっていたことに驚いた。

コンテ、遺言、不死と、今まではテーマとなった謎を解き明かそうと、登場人物たちが物語の流れに沿った動きを見せてくれたのだが、今回は終盤まで登場人物たちがなにか行動を起こすわけではない。
強いて言うなら、生まれてこのかた一度も文章を書いたことはないが『この世で一番面白い小説』のアイディアだけはある紫さんに、小説を書けるように指導することが謎解明のための行動ではあるのだけど、『この世で一番面白い小説』については物語の脇で触れるばかりで、途中から主眼が紫依代という謎の美少女にすり替わっていたような気がする。

ただ、紫依代の真実がそのまま『この世で一番面白い小説』の謎に繋がっているから、これはこれで正しい方法なのかもしれない。キャラもいいから、それだけでも充分に楽しめる。在原露なんて、残り半分にも満たないページ数でいきなり登場して、あれだけの強烈な印象を残すんだからな。
余談だけど、超常の技術を持つ七人のHNに戯言シリーズを思い出したのは私だけではないと願いたい。

そして終盤で突然明かされる真相がまた意地悪い。
小説教室で真剣に物実の説明を聞いていた紫さん。
初めての学祭ではしゃぐ紫さん。
炎の熱を肌で感じて、最高の笑顔で微笑む紫さん。
物実が紫さんとすごした時間のありとあらゆる場面のことを想うと、込み上げるやるせなさに胸が痛んだ。憎たらしいぐらい読者を突き放すのが上手だよねえ。

けれどそれよりも、物語の全貌が明らかになったとき私は心底怖いと思った。
あぁ、これだ。やっと戻ってきた、アムリタのあの感覚が。
ネタばれになるから、なぜ怖いのかその理由をここに書けないのが歯痒い。第一、この理由はあまり人に共感してもらえないような気がする。なにを怖いと思うかは、人によって個人差があるし。
ともかく、私は『こういうの』がどうしようもなく怖い。遠回しに言うなら、『ブレードランナー』の類が怖いんだ。
でも、同時に嬉しくもあった。ようやく待ち焦がれたアムリタの感覚が戻ってきたから。読み終わったあとに不自然なぐらい興奮してしまった。そういえば、この作品とアムリタには共通のキーワードがあるよね。だから似た感覚を得たのかもしれない。

今までに比べると若干勢いは落ちているものの、本質はなにも変わらず。今までどおりのまど先生でした。毎度ページ数は短いながらもこれだけ濃厚な読後感を残してくれる作家もなかなかいないでしょう。
次回はどんなネタをぶっ込んできてくれるのか。
いつか『この世で一番面白い小説』を書いてくれることを祈りつつ、楽しみにしていようと思います。


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「とても人に読ませられるようなものではないのです」 小説家の作り方 野崎まど
「私は、この世で一番面白い小説のアイデアを閃いてしまったのです。」 そう語る女性、紫依代は、しかしながら一度も小説を書いたことがないという。 お世辞にも売れているとは言えない小説家・物実はアル...
Posted at 2011.05.02 (22:26) by 謎の男の小説感想部屋

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Comments

やー、先読まれちゃいましたか。

野崎さんの、読者を置いてきぼりにする(良い意味で)切れ味が戻ってきているということを所々で耳にするので、一刻も早く読みたいです。

もの凄く大きな目で見ると、今までの作品は同じ感じなんですよね。最初は騙されないように、野崎さんに挑戦していた自分がいたのですが、死なない~あたりから気がつくと屈服する自分を楽しんでいました。諦めと慣れって怖い。なまじいつも面白いから余計です。
Posted at 2011.03.28 (18:22) by ask (URL) | [編集]
素晴らしすぎますよこの電波具合。
しかも新房監督ですから、素晴らしいOPになりそうです。
否定的意見もあるようですが、私はすきですね。
確かに予想斜め上な感じですが。

あ、これ小説だったんですか。
てっきり指南書だと思っていました。
しかし、そこまで衝撃的な結末が用意されているのですか。
私はまだこの作家を読んでいないのですが、これを期に読んでみようかと思います。
Posted at 2011.03.28 (18:34) by サクラ (URL) | [編集]
Re: askさんへ
コメントありがとうございます。

まど先生ですからなによりも優先ですね。今月一番の楽しみでもありましたし。

とはいえ、記事でも触れましたが若干勢いは落ちています。切れ味は戻っているのか戻っていないのか。
「やっぱりまど先生だー」とは感じましたが、「やっぱりまど先生すげー!」とはなりませんでした。
もっとも、『怖い』という感覚が得られただけで私は充分でしたが。

私もいつの間にか挑戦することを諦めて、素直に騙されようとする姿勢が身につきました。そちらのほうが純粋に楽しめますし。
まあ、面白くなければ、今ごろ読むことすら諦めていますからね。
Posted at 2011.03.29 (00:56) by つかボン (URL) | [編集]
Re: サクラさんへ
コメントありがとうございます。

サクラさんには大好評のようですね。
残念ながら、否定的意見はたくさんあると思います。でも同じぐらい肯定的意見もあるのではないかと。だって、中毒性がすごいですよこれw
OPの映像がまったく想像できないのが不安なんですよね。
しかし新房監督なら我々の考えのその先に行ってくれるでしょう。きっとそこに、彼の真の魅力があるんだと思います。

ご丁寧に表紙までそれっぽいですしねw 間違えるのは無理ないでしょう。
私は『あること』が怖かったので衝撃的でしたが、まど先生の作品は大体どれにも衝撃的なラストが用意されています。
どれか一つを選ぶのならやはり私はデビュー作の『[映]アムリタ』を推しますので、どうぞ読んでみてください。
Posted at 2011.03.29 (01:06) by つかボン (URL) | [編集]
来た来た来た~!
このブログ記事が自分のために作られたような気がして今興奮してますw←

まず電春のOPですが、まさに度肝を抜かれたという感じでしたw
こういうのの予想とかあまりしない派なんですがね。
エリオの声は、流石にこのまんまじゃない……よね?w
ただ、やっぱりラブコメという分類自体が間違っていたのではないか、という気がしてくるww
だって、ラブコメでこのOPって……ねぇ?

MWの新刊を確認するのは5割まど先生、4割入間先生、1割掘り出し物っていうのも全く同じですw
自分も、小説家の作り方のラストは興奮しっぱなしでした。恐怖、っていうんですかね、なんか違う気もするんですが、とにかく野崎ワールドに引き込まれまくりでした。
会話の間から、アレは読めたんですが、厨二ーズが関わってくることが予想できなかったのは痛いですね。自分は伏線を無駄にしない練習が必要そうですw

でもやっぱり自分の中では、一番好きなのはアムリタで、次手で死なない生徒ですかねー。

あと、大人な雰囲気があるせいか、紫さんはいまいち好きになれませんでした。年上より年下派なんです、私。
まぁイラストが無い分、在原さんは限りない妄想で超美少女に補完させていただきましたがねww

長文、失礼しましたm(__)m
Posted at 2011.03.29 (21:24) by 永世來人 (URL) | [編集]
電波女のOP曲聴きましたよ。
うーん・・・この歌声に慣れるのには繰り返しリピートしないといけないようですね・・・。
そのうち気持ちよくなってきたら、アニメ視聴前の準備は完了なのでしょう(笑)
「まど☆マギ」の大ヒットでノリにのってる(はず)
新房シャフト作品。
春からは「まりほりあらいぶ」と共に、楽しみたいと思います。

野崎まど先生の作品は今の所一作品だけ・・・。
理由は金銭の不足によるものです(笑)
というか、つかボンさんの中で、野崎作品はそんな割合だったんですか?!
私の中では、メディアワークス文庫はお仕事ストーリーが得意、というイメージが出来つつあります。
読んだ作品がなぜかそっち系統ばっかりだったので・・・。
そのうち欲しい・・・。

あ、それと「スピカ」読みましたよ。
ページの一番最初の作品ですよね?(間違ってたらゴメンなさい・・・)
一般の作品と比べるのもアレなんですけど、楽しく読めました。次回作に期待してます。
私の作品も見せられるように、頑張ります。
Posted at 2011.03.30 (00:16) by ラッコ (URL) | [編集]
Re: 永世來人さんへ
コメントありがとうございます。

そんなに喜んでいただけるとは。
記事を書いた身としても非常に嬉しいです。

私も驚かされました。やはり新房監督×シャフトは侮れません。
OPとはいえ一応キャラソンに近いものでしょうから、声はエリオを意識しているのではないでしょうか? まあ、さすがに会話の声と歌唱の声がまったく同じということはないでしょうけど。
ただ、脳内イメージとは違いましたが私はこの声のエリオも好きですよ。
確かに一風変わったラブコメかもしれませんねw
でも、このOPだからラブコメはおかしいとは別段感じませんでしたが……。

永世さんも同じですかw
恐怖というのは私個人の話です。記事で言ったとおり、なにを怖いと思うかは人それぞれですから。だからこそ私にとっては印象深い作品でしたね。
明らかにこれ伏線だなー、とはわかるんですが、まど先生の話は最終的に突飛な方向へ飛んでいくので、その伏線がどこに繋がるのかが判明しにくいんですよね。
それも一つの特徴だと思います。

アムリタ絶対は揺るがないですよね。それは間違いないです。
私も年下派ですよ。紫さんは、永世さんから見たら年上かもしれませんが、私から見たら年下か同年齢ぐらいです。

いえいえ、長文大歓迎ですので。
とても嬉しかったです。
Posted at 2011.03.30 (23:18) by つかボン (URL) | [編集]
うおおお、またしても・・・
すいません。
以前この記事でラッコさんの名でコメントしたの私です・・・。
なぜかお名前の所に「ラッコさん」って・・・
結構前にもやってしまったのに・・・すいませんでした・・・。
Posted at 2011.03.30 (23:59) by naomatrix (URL) | [編集]
Re: naomatrixさんへ
コメントありがとうございます。

ラッコさんはnaomatrixさんだったのですねw
おかしいなーと思いつつ、そのまま返信するところでしたw

本当に特徴的な歌ですから、印象も人それぞれですよね。
私は結構好きになりました。やはり中毒性があります。
まどマギは新房監督×シャフトの作品の中でも代表作となる大ヒットでしたね(まだ終わっていませんが)。
あのクオリティを電波女でも見せてくれるなら、もうそれだけで充分です。
まりほりも1期が面白かったので楽しみです。
しかし1クールで2作品も手がけて、あのクオリティが保てるのかと不安です。

金銭問題なら仕方がないですが、余裕ができましたらぜひ読んでもらいたいです。
私がMW文庫を高評価するにいたったきっかけはまど先生のアムリタですからね。まど先生大好きですよ。
お仕事ストーリーもさることながら、伝奇小説や時代小説もMW文庫特徴になりつつあると思います。毎月最低でも一冊は含まれている気がしますから。

スピカ読んでくださったのですか! うわー、ありがとうございます!
一番最初ので合ってますよ! そういえばどれが私の作品か報告してませんでしたね(汗)。
私なんて未熟も未熟ですから、それでも楽しんでもらえてとても嬉しいです!
少しずつ腕を磨いていって、いつか心の底から楽しんでもらえるような作品を書いてみせます。
naomatrixさんの小説も楽しみにしてますよ。
Posted at 2011.03.31 (00:23) by つかボン (URL) | [編集]
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Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

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