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サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY/河野裕

防暑の知恵


『猛暑を「おばあちゃんの知恵」のような方法で凌ぐやり方・対策』

夏が苦手な私にとって嬉しい記事を見つけました。早速今年からどれか試してみようと思います。
ところでゴーヤのカーテンがすごいのだけど、実際に試したことある人とかいるのかな。虫とかわかないのか心配です。






サクラダリセット4  GOODBYE is not EASY WORD to SAY (角川スニーカー文庫)サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY (角川スニーカー文庫)
河野 裕 椎名 優

角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-11-30
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「それで、なんの用だ?」
 猫の後を追うように、春埼も野乃尾に近づきながら、答える。
「友達になりに来ました」



――あらすじ――
「リセットを、使えません」相麻菫の死から二週間。浅井ケイと春埼美空は、七坂中学校の奉仕クラブに入部する。二人は初めての仕事を振られるが、春埼はリセットを使えずにいた。相麻の死をそれぞれに考えるケイと春埼。ケイは、相麻が死んだ山へと向かい…(「Strapping/Goodbye is not an easy word to say」)。中学二年の夏の残骸、高校一年の春、そして夏―。壊れそうな世界をやわらかに綴る、シリーズ第4弾。


――感想――
時系列はバラバラな5つの短編+αからなるシリーズ初の短編集。

短編集も素晴らしい。
収録されたお話は割と本編に関わってくる重要なものも多かったけど、些細なことは置いといてどの話も一つの物語として存分に楽しむことができた。
いつもどおりのサクラダを短編サイズにぎゅっと圧縮した印象が強くて、相変わらずの綺麗で優しい物語をお手頃に楽しめたのはよかった。


ビー玉世界とキャンディーレジスト

高校生になったケイと春埼の、奉仕クラブとしての初めてのお仕事。それは、能力によってビー玉の中に意識が入り込んでしまった少女の問題を解決するというものだった。
自分が想像する一番綺麗なもの。それは自分の胸の中にあるけど、世界のどこにも存在しなくて、でも同じくらい綺麗なものが世界にはたくさんある。小学生のころに聞いた先生の話を真摯に信じ続けた少女が、現実は綺麗事ばかりでは成り立ってないことを知って得た悩みを、表面だけでなく根本から解決しようとするケイはやっぱり、残酷なまでに優しくて、正しい。

春埼の敬語を使わない口調が何気に衝撃だった。


ある日の春埼さん~お見舞い編~

風邪を引いたケイの看病に行くべきかどうかを、春埼が悩むお話。
本当に不思議な人だよね、春埼さん。一応理には適っているのだけど、その機械的な思考はどこかで妥協できないものかと、読んでてニヤニヤしたり不安になったり。
ケイへの想いが恋かどうか曖昧なところも魅力の一つ。でもマンションの前まで来ておいて思い悩む姿は、恋する少女そのものだったけど。
久しぶりに登場した皆実さんがGJでした。


月の砂を採りに行った少年の話

全ファンが待ち望んだ(たぶん)野乃尾さんのお話。
切ない。すごく切ない。
自身の死期を悟り、月に辿り着くことを望みながら月を見上げたまま死んでいった白猫と、その想いを受け継いで「月の砂を採ってくるよ」と言い残して消えていった少年。
人に特別な想いを寄せても、その人が自分に無関心であれば、そこに擦れ違いが生まれる。野乃尾さんと少年の関係は、糠に釘のようなものだったんだろう。
でも、言葉を尽くさないと伝わらいことも、絶対にあるんだってわかった。


ある日の春埼さん~友達作り編~

ケイに言われて春埼が友達作りに励むお話。
出だしからいきなり可愛いことになってるのだけど、作者は単にこのシーンが書きたかっただけだそうです(あとがきより)。うん、ナイスプレイ。
春埼と野乃尾さんが二人きりでどんな話をするのかは非常に興味があったので、これは嬉しいサービスだった。終始とりとめもない、くだらなく無意味な話ばかりなのだけど、会話の押収が彼女たちらしいんだよね。
あー、癒された。


Strapping/Goodbye is not an easy word to say

最もシリアスで、最も本編に関わってくるお話。
相麻を亡くした直後、奉仕クラブとして仕事を依頼されたケイと春埼だけど、春埼はなぜだかリセットが使えなくなってしまっていた。
その原因を自身の心に問いかけるうちに、春埼はどうしようもない悲しみと向き合うことになる。
一方でケイは、自分のせいで相麻を死なせてしまったことと、リセットの危険性から目を逸らさず受け止めながらも、一人でも多くの人を幸せにするためにリセットを使い続けることを決意する。
二人が今の関係に落ち着くきっかけとなるお話でした。


ホワイトパズル

こちらはサクラダシリーズとまったく関係のないお話。でも実は、このお話が一番好きでした。
読んでみてまず思ったことは、この人の文体は三人称だろうと一人称だろうと違和感がないということだね。もともと一人称みたいな三人称だったし。
サクラダには関係ない話だったけれど、正真正銘これは河野先生の書いたお話でした。雰囲気はサクラダに近く、恋愛要素が強め。
小学生の少年が古びた屋根裏の洋館で出会った、自分の体が未来や過去の自分と入れ替わってしまう不思議な少女の、切なくも美しい夏を描いたお話。
入れ替わり現象で見えてしまった残酷な未来が迫る中で、絵柄のない真っ白なパズルを埋めながら出した彼らの答えが、素敵なラストと繋がって感無量でした。
サクラダが好きならきっと好きになれると思います。



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Comments

ゴーヤでカーテンっていうのは、どこかで聞いたことのある話ですねえ。
やはり、それなりに効果はあるんじゃないでしょうか。
ただ、ゴーヤを一々栽培するとか、面倒くさそうではありますけどね。

短編集ですが、サクラダの総締めみたいな一冊ですね。
というか、サクラダと全く関係のないお話が収録されているのですか?
ちょっとした接点もなかったり?
Posted at 2011.05.11 (19:58) by サクラ (URL) | [編集]
Re: サクラさんへ
コメントありがとうございます。

栽培も面倒くさそうですし、カーテンになるほどの量のゴーヤをぶら下げたらカーテンレールが壊れそうですw
でも一度生で見てみたい光景ですけどね、ゴーヤカーテン。

ちょっとした接点もないです。別世界のお話なので。
書いたのはサクラダ1巻より後だそうですが、角川スニーカー文庫が発刊してる雑誌に掲載されたのは1巻刊行より前だったそうなので、実質デビュー作みたいなものだそうです。
読んでみたいと思っていた作品なので、文庫化はとても嬉しかったです。
Posted at 2011.05.12 (18:50) by つかボン (URL) | [編集]
遅くなりましたが、20000HITおめでとうございます!
コメントは残していませんでしたが、毎回楽しみにさせて頂いています。これからも頑張ってください!


>ゴーヤのカーテン

やり方はちょっと違うかもしれませんが、私は去年やってましたよ。
やり方は、窓の外から網を掛けて、その下にゴーヤのプランターを置くだけです。
実際凄く涼しかったですし、肥料を混ぜたことと、暑かっただけにゴーヤが大量に採れましたよ。
ゴーヤも店で買うより新鮮で苦味もそんなになく、サラダや天ぷらにして素麺のお供として大活躍でした。

虫もそんなに来なかったのですが、ゴーヤは放っておくと実が黄色くなり、甘味が出るみたいで(と言ってもこうなると食用には適さないみたいですが)虫が寄ってきやすくなるみたいです。
Posted at 2011.05.12 (21:45) by si-ta (URL) | [編集]
Re: si-taさんへ
コメントありがとうございます。


> 遅くなりましたが、20000HITおめでとうございます!
> コメントは残していませんでしたが、毎回楽しみにさせて頂いています。これからも頑張ってください!
ありがとうございます!
私もコメントは残せていませんが、記事は読ませてもらっています。
これからもお互い頑張りましょうね。

おお、実践したことがあるのですか。それは貴重な体験記ですね。
沖縄に何度も言ったことがあるせいかゴーヤは割と好きなので、防暑になる上に自宅で栽培できるならぜひとも私も実践してみたいのですが、あとは植物を育てる根気があるかどうかですねw
でもいいですねー。ゴーヤの天ぷらとか美味しそう。

黄色くなったゴーヤは見たことありますが、あれはよろしくない状態だったのですね。
なんにせよ植物を丁寧に栽培する気概が必要ということですね。
一度ぐらいなら挑戦してみたいものです。
Posted at 2011.05.13 (11:25) by つかボン (URL) | [編集]
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Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
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