FC2ブログ

アイドライジング!/広沢サカキ

発狂するエラー


『発狂するエラー』

↑最近夢中になり出したWEB漫画です。これすごく面白い。
内容は日常系学園ラブコメで特に目新しさがあるわけではないですが、とにかくオチのつけ方と会話のセンスがすごい。

ところで漫画って人物描写や情景描写はすべて『絵』で落とし込めるから、その分会話にこだわったジャンルではないかと(漫画に対する専門的な知識はほとんどないので、的外れなこと言ってたら申し訳ないです)。だから小説で魅力的な会話を書けない私みたいな人間は、漫画を読んで勉強するのも一つの手段かなと思ったりします。この『発狂するエラー』なんかは特に良質な参考書になりそうです。
一方で、漫画だからこそなせる会話劇もあるわけですが。

そんなことはともかく、みなさんもぜひ一度『発狂するエラー』読んでみてください。
気に入ってくださる方がいればとても嬉しいです。






アイドライジング! (電撃文庫)アイドライジング! (電撃文庫)
広沢 サカキ CUTEG

アスキーメディアワークス 2011-02-10
売り上げランキング : 24993

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



「どんなに不利な状況でも絶対にあきらめないで」
 モモはゆっくりと言葉を紡ぐ。
「頑張れば、がんばり続ければきっと道は開ける。モモちゃん自身が積み重ねてきたことは、絶対にモモちゃんを裏切らないはず。だからどうか、自分を信じる事をやめないで」



――あらすじ――
アイドライジング。それはアイドルたちが己の夢と希望を懸けて戦う、新時代の一大エンターテインメント!各企業の科学技術の枠を集めて作られたバトルドレスをその身に纏い、美少女たちは華麗にステージを舞う―!『さぁて、本日は採れたてぴちぴち産地直送アイドルの登場です!名前はアイザワ・モモ!そのファッションモデルもびっくりの体躯だけでなく、素朴で元気いっぱいな人柄を気に入られたモモちゃんは急遽株式会社ミニテックスのアイドルになったそうです!彼女を支えるのは若手Pのオウダ・サイ!果たして凸凹二人三脚でどのような戦いを見せてくれるのでしょうか!?そして襲い来る難敵に打ち勝つことができるのか―!』。


――感想――
今更ながら第17回電撃小説大賞『金賞』受賞作を読ませてもらいました。

悪くない。文章はとても読みやすく物語の流れも綺麗にまとまっていて、実に今の電撃大賞らしい受賞作。やっぱり物足りなさはつきまとうけど、内容がよかったので個人的には好評価だった。
男主人公のかっこいい姿を読みたい人間なので、メインが女キャラばかりの本にはあまり耐性がない。でも、なにかに一生懸命になる姿というのは、男も女も関係なくいいものだなあ。
あと、メインが女キャラばかりなら当然ちょっとした百合展開もあるわけで、とりあえずごちそうさまと言っておこう。CUTEGさんのイラストが素敵。

アイドルのガチンコバトルと聞くと男性禁断のおぞましい光景を一瞬想像してしまうが、友情、努力、勝利の王道三要素を盛り込んで爽やかに描いていたのは好感が持てた。
加えて、企業同士が技術力を披露するためアイドルに自社のバトルスーツを着させて、いわゆる「戦う広告塔」とする現代的なアプローチがなされていたのも面白い。最近だと、アニメ『TIGER&BUNNY』と似通った部分があるかな。あと、他の方の感想で『ANGELIC LAYER』という意見を何度か目にしたが、言われれば確かに納得できる。

主人公のモモが、アイドルに特別な憧れがあるわけでもないのにご都合主義でアイドルになったり、新人にもかかわらず苦労することもなくバトルに勝利したりと、とんとん拍子で続くドラマ性の欠如した序盤の展開には飽き飽きさせられた。実際、途中までは「なにこの茶番」と冷めた目で読んでいたし。
けれどそのモモの恵まれた環境が、あとになってマネージャーのサイちゃんとの関係性につながってくるところには素直に感心させられた。私の本書に対する評価が一転した瞬間だった。

この作品のなにがいいって、モモとサイちゃんの関係なんだよ。
サイちゃんの努力が時間を越えて報われたという展開にはめちゃくちゃ胸が熱くなった。
ちなみに表紙だと座ってるからわかり辛いけど、モモは180cmである。

ただ、ト書きのような三人称と、臨場感と緊迫感に欠けるバトルシーンがやたら気になった。やっぱりバトルはこの作品の肝だと思うから、ぜひとも勉強してもっと熱い展開を見せてほしい。
それと、主人公のモモの内面にあと一歩踏み込み、より存在感を際立たせれば良作になってたと思うだけに惜しい。

まあ、まだまだ成長の余地はあるし、次巻はお気に入りのオリンちゃんが活躍するみたいなんで温かくシリーズを見守っていこうかな。


関連商品
アイドライジング!〈2〉 (電撃文庫)
シロクロネクロ (電撃文庫)
青春ラリアット!! (電撃文庫)
アンチリテラルの数秘術師(アルケニスト) (電撃文庫)
はたらく魔王さま! (電撃文庫)
by G-Tools


スポンサーサイト



Leave a comment

Private :

Comments

> 発狂するエラー
目が点になる思いでした。
何なのでしょう、この面白さは。
『伝染るんです。』を読んだ時のような爆発的シュール感が伝わってくるのではなくて、じわじわとシュールさがこみ上げてきますね。

あ、主人公が男子ではないラノベなのですか。
この手の設定で、それはちょっと珍しいですね。
しかしその分、ありがちなハーレムに落としたりせず、王道の努力・友情・勝利になったのかもしれません。
Posted at 2011.06.30 (00:02) by サクラ (URL) | [編集]
発狂するエラー
web小説、久しぶりに読みました。オ〇ニーマスター黒沢以来だったかな?着地点をどうするのか気になりましたね。田中が好みなので、あのままどう変身するのか期待したいです。
Posted at 2011.06.30 (16:05) by Medeski (URL) | [編集]
Re: サクラさんへ
コメントありがとうございます。

サクラさんも気に入ってくださいましたか!
面白いですよね-。『伝染るんです。』は読んだことないですが、まさにじわじわくるシュールさ。
物語もゆっくりとですが着実に進展するので読んでいてまったく飽きませんでした。

アイドルは恋愛禁止ですからね-。と、それが理由かは知りませんが、恋愛面が削られる代わりに少年ジャンプ的な王道で勝負したのが評価されたのかもしれません。
これはこれで新鮮でよかったです。
Posted at 2011.06.30 (22:12) by つかボン (URL) | [編集]
Re: Medeskiさんへ
コメントありがとうございます。

私は全然読まないんですけど、ツイッターで紹介されてるのを見かけて読んでみたら一瞬でハマりました。
幕引きはどうなるんでしょうねえ。私はできるだけ長く楽しめたらそれでいいかもしれません。
個人的に春夏秋冬野郎が好きです。ハルさんに嗜虐心をくすぐられる。
Posted at 2011.06.30 (22:22) by つかボン (URL) | [編集]
発狂するエラー、途中まで読みました。
うーんこれは楽しいなぁ…ひそかな楽しみが増えた気分です。

その分会話にこだわった>
漫画の場合、テンポを削ぐ長さのセリフは、それだけでも相当にクソ要素になりえる分、軽快さを大事にしてる節がありますね、確かに。
自然な会話の範疇に収まる長さで、且つ楽しめるようにするわけですから。
個人的には「その一言、あるいは文体を使うだけで、何の作品のネタかわかる」セリフを持つ作品は総じて超一流の魅力を持つだろうと思ってます(真っ当な意味合いでもネタ方面でも)
例えるなら「お前はもう、死んでいる」とか?
一言二言でも作品の代名詞になるようになってる作品からだったら、めっちゃ参考になる気がしますよー
Posted at 2011.07.01 (15:27) by ヒップホッピー (URL) | [編集]
Re: ヒップホッピーさんへ
コメントありがとうございます。

気に入ってくれる方が周りに多くいてくれて嬉しいです。
最新話は今週中に更新予定らしいので必見ですよ。

確かに代名詞的な有名台詞を持つ作品は例外なく面白いような気がします。
でも一方で、バクマンのような長文台詞が続く人気作品もあるのが不思議だなって思ったりします。個人的にはバクマンはテンポが悪い部類に属すと判断してるのですが、でも面白いんですよね。
逆にバクマンがテンポのいい会話劇だったらと想像してみたのですが、どうもしっくりこない。作品の雰囲気によって文体が変わるように、台詞の傾向も変わってくるのかもしれません。
密かにヒップホッピーさんから意見をもらえないかと期待していたので聞けてよかったです。
Posted at 2011.07.02 (01:20) by つかボン (URL) | [編集]
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
04 06
FC2カウンター
ブログランキング

FC2Blog Ranking

応援とか色々
プロフィール

つかボン

Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

MY読書メーター
つかボンさんの読書メーター つかボンの最近読んだ本
検索フォーム
カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード