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赤鬼はもう泣かない/明坂つづり

51歳、恋をする。


娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)
西 炯子

小学館 2009-03-10
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最近読んだ漫画ですが、作者も含めて大好きになりました。
『このマンガを読め!2010』で第5位となった作品らしいのですが、そんなことはまったく知りませんでした。でもこんな傑作を知らなかったなんて恥ずかしいなあ。

とにかく男性キャラの描き方がエロイ。相手は51歳なのになんだよこのセクシーなおじさまは! 素敵すぎて惚れるかと思いました。
主人公は30代半ばの女性で、奇妙な出逢いを果たした二人が一つ屋根の下で奇妙な共同生活を始める、って話なんですが、一人は結婚適齢期を越え、もう一人は人生の折り返し。でも恋模様がとても若々しくて、そのギャップがねえ。かと思えば大人の事情もしっかり介入してくるから、その間で板挟みになってみたいなところがまたいい。

しかしなによりも私を痺れさせたのがこの一言、「“恋”なので仕方ありませんでした」
うぎゃー! 一度は言ってみてー!
たとえいくつになろうと、こんな恋ができる人間であれたらいいなあ。

シリーズは全3巻で、私はもう読み切っているのですが、これは本当に読めてよかった。
みなさんも、もし興味を持っていただければ幸いです。






赤鬼はもう泣かない (ガガガ文庫)赤鬼はもう泣かない (ガガガ文庫)
明坂 つづり 白身魚

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 ここめはぼくの指をちゅーちゅーした。
 ぼくはここめにちゅーちゅーされた。



――あらすじ――
女子の二の腕をなめてしまったヘンタイ中学生(?)・西遺大豪は単身、地方の学校へと転校させられる。奇妙な担任やクラスメイトたちに囲まれながらも転校生活を慎重に送ろうとするのだが、いきなり隣の席の女生徒・喪庭ここめに指を吸われてしまってドキドキ。しかし村中の人々からは、なぜだか「垢嘗」という妖怪あつかいをうけてしまう大豪。対するここめは大豪の血を吸ったせいなのか、徐々に変化していくのだが…!?第5回小学館ライトノベル大賞、審査員特別賞受賞作。


――感想――
毎月新刊から目が離せないガガガ。受賞作ラッシュはまだ続くということで、今回は『審査員特別賞』受賞作。
審査員特別賞に惜しげもなく白身魚さんを起用しちゃうあたり、ガガガはやっぱり違うね。

冒頭一文目で「こやつ、できるな!」と思わず臨戦態勢を取らされてしまった。なかなか興味深い作品だった。
読み終わってみれば内容は期待してたほどではなかったけれど、とにかく文章が読みやすい。青臭くとも目に痛くなく、鼻につかない程度に軽い。シーンに合わせて雰囲気もコントロールできている。描写力も高く、ラノベ一人称のお手本のような文章だと思った。テンポを重視したお話を書く場合は参考になりそうだ。

主人公が性春(青春違うよ!)真っ盛りの中学生ということで、年相応のパトスをところどころで発揮してたりと、どこか某変態王子の匂いがした。いや、さすがにあそこまでではないけど。
序盤は主人公である大豪のそんな変態性を楽しんでいたが、へんぴな村にある転校先に訪れると、待っていたのは奇妙なクラスメイトたちと出会い頭に指を吸おうとする女の子で、いきなりすぎる展開に呆気にとられてしまった。
なぜか妖怪の名前で呼ばれるし、村人はなにかを隠してるみたいだしと、核心部分を上手い具合にはぐらかされてるのはなんだろう、大豪が作中で感じてる奇妙な食い違いを読者にも味わわせるためなのかな。だとしたら成功だね。印象的な出逢いから徐々に距離を縮めていくボーイ・ミーツ・ガールのお約束は守られてるものの、途中まで話の向かう先がとんと予想できなかったもんな。

置いてけぼりを食らってる感覚は些かわだかまったけど、平易な文章とクスッとくるギャグのおかげでうんざりさせられることはなかったのが少し驚き。これがこの作家の才能なんだろうな。
あと、キャラがいいね。ここめ可愛いよ、ここめ。大豪に文字を教わるシーンとかぐっときた。

このまま変態チックな青春学園ものが続くのかと思ったらところがどっこい、後半からは随分と意表を突いた流れに。麻枝さんの評価も帯の宣伝文句も間違いではないけど、誤解は生みそうだなと。しかしもう慣れたよ。だってこれガガガだもの。いやほんと、みんな騙されないでね。

ただ、どうにも物語運びに力不足を感じる。その証拠に、クライマックスに近づくにつれストーリーラインにやや綻びが見え始めた。「結局その設定必要だったの?」とか、「結局そのキャラ必要だったの?」みたいに、物語に奉仕しきれてない無駄が目立ってたんだよね。
でも一方で、物語に吸い込まれるような引力を感じたのも事実だし、なかなか評価が難しい作品だった。そういう意味で興味深い。
キャラも下手な新人賞より魅力的だし、文章も磨けば光りそう。ギャグも主食を彩る副菜としていい役割を果たしてるのだから、作家としての魅力はあると思う。

この作品が続くかは知らないけど、今後に期待という意味で注目しておこうかな。


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赤鬼はもう泣かない(ガガガ文庫)
赤鬼はもう泣かない (ガガガ文庫)(2011/06/17)明坂 つづり商品詳細を見る 白身魚氏のイラストに惹かれて購入。 だーまえさんが褒めましたシリーズ第2弾。 「赤鬼はもう泣かない」(明坂つづり著/ガガガ文庫)
Posted at 2011.07.10 (20:43) by 読書感想未満、駄文以上。

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Comments

こんばんは。
私も今日読んだのですが、ここめの可愛さがヤバかったですね。
個人的にはだーまえさんが絶賛ということで、KEY作品っぽさが感じられました。前半ギャグで後半シリアスという展開が特に。
「こうして彼は屋上を燃やすことにした」もそんな感じでしたし、やっぱり自分の作品に通ずるものを褒める傾向があるんでしょうね。これはしょうがないのかもしれませんが・・・・・・。
Posted at 2011.07.10 (21:02) by naomatrix (URL) | [編集]
Re: naomatrixさんへ
コメントありがとうございます。

ここめ可愛かったですよね。愛らしくて、つかみどころのない小動物然としたところがよかったです。
だーまえさんの作品はABしか見たことないのでよくは知らないんですが、まあ「自分の作る作品=自分の好きな作品」という多いパターンは多いでしょうからね。自分の作品に似た要素があれば本能的に気に入ってしまうのかもしれません。
Posted at 2011.07.11 (20:48) by つかボン (URL) | [編集]
いやもう、本当に予想通りの感想で笑ってしまいましたw ガガガですもんね? 慣れてますけど笑っちまいますw

1人称の上手さも相まって、僕も某変態王子を想起しました。物語の導入がスムーズすぎて「やられたな」と思いました。

大雑把な話運びに見えても、読み終えた後ではとても丁寧に雰囲気を隠していたんだなと気づきました。
変態度が期待値を下回ってしまったのが心残りではありますが、至る所に楽しみな点が見受けられる作品でした。
Posted at 2011.07.11 (21:08) by ask (URL) | [編集]
Re: askさんへ
コメントありがとうございます。

askさんも同じようなことを書いてましたよね? こちらこそ予想通りで笑ってしまいましたw

変態王子の文章からやや変態性を抜いて、読みやすくしたような文章でしたよね。新人賞を狙うなら出だしの一文が肝心だと言いますが、だれが読んでも「お?」と思わせる導入部分は見習いたいものです。

私はどうしても尻すぼみな印象を受けました。クライマックスに向かう直前の方が盛り上がってたなあと。
次回作がどうなるかわかりませんが、もっともっと自分の魅力を磨いてくれることを期待しようと思います。
Posted at 2011.07.12 (23:06) by つかボン (URL) | [編集]
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Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
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