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ダンタリアンの書架1/三雲岳斗

気まぐれコラム


過去に戻りたいなーって思ったことはありませんか?
ドラ○もんのタイムマシンであの時に戻ってもう一度やり直したいなーとか。
誰もが一度は思ったことがありそうですよね。
まあ、そんなたいそれた話ではなく、過去に戻ることは現在の科学技術では無理なんですけどね。

でも、過去を見ることはできるんですよ?記憶を思い返すという意味ではなく。
例えば、夜空の星の光を思い浮かべてみてください。
光にも音と同じく速さがあるのですが、光の速さは圧倒的に速いのであまり意識はしないですよね。
でも、光に速さがある以上、そこには時間も存在するわけです。
つまり、星の光が私たちの目に届くのには時間がかかっているということです。
それは何を意味するのか?
それは、今見ている星の光は過去に放出された光だということを意味します。
もしかすると、今見えている星は、もうそこには存在していない可能性もあるということです。

星の光だけでなく、私たちは常に過去を見ています。
私たちが目でとらえた映像は、見た瞬間に把握できるのではなく、一旦映像の情報が脳に送られ、そこで初めて把握することができます。
それこそ刹那と言われるものなのですが、どんなに短くても、そこには確かに時間が存在します。
つまり私たちが常に見ている映像は過去のものだということです。

最後の方は少しこじつけっぽくなってしまいましたが、何のためにこんな話をしたのかというのは、いつものごとく気にしないでください。
本当に気まぐれです。
それでは、感想行ってみよーw


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三雲 岳斗

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「我は問う……汝は人なりや?」
 その呼びかけに、ダリアンが答えた。
 歳経た古い器物のような、嗄れた声で。

『否、我は天――壺中の天なり』




――あらすじ――
ヒューイは、かつて所領の半分を1冊の稀覯本と引き替えにしたほどの蒐書狂である祖父から、古ぼけた屋敷とその蔵書の全てを引き継いだ。条件は一つ、“書架”を引き継げ―と。遺品整理に屋敷を訪れたヒューイは、本が溢れる地下室で、静かに本を読む少女と出会う。漆黒のドレスに身を包み、胸に大きな錠前をぶら下げた少女ダリアン。彼女こそ、禁断の“幻書”を納める“ダンタリアンの書架”への入り口、悪魔の叡智への扉だった―。


――感想――
この世に在らざるべき力を持つ”幻書”を廻る、青年と少女の物語。

本をテーマにした作品はかなり好きなのですが、その中でもこの作品は特別。
本がテーマというより、本が主役といったほうがふさわしい気がします。
短編構成で、1話1話に幻書が関わってくる。
全ての物語が味わい深く、そして悲しい。
所有するにふさわしい人が持てば、恐ろしいほどの利益をもたらす幻書ですが、時が経つにつれて何かが変わっていく。
幻書に願ったことは変わらないのに、その方向性が歪んでいくのがなんともやるせない。

しかし、そんな重い内容が描かれているのに、この作品が美しいと思えるのは、幻書に関わる仕事をするヒューイとダリアンの想いが描かれているからでしょう。
幻書に関わった人々に手を差し伸べようとするヒューイとダリアンの想いは本当に美しい。
この作品は、語り手側が必要以上に物語に感情移入せず、あるがままを淡々と描写しているので、その分登場人物たちの心情が克明に描かれている。
これは、この作品の評価されるべき所だと思う。

常にシリアスというわけではなく、コメディ要素もしっかりと含まれている。
主にヒューイとダリアンの会話になるのだが、ダリアンの可愛さをどうにかしてほしい。
狙ったような可愛さだということは分かってるのですが、狙われているのだから仕方がない。
お菓子にほいほいつられたりと、見た目通り子供っぽいダリアンですが、実際何歳なの?

個人的には、第5話の『焚書官』が好きなのですが、彼らとダリアン達が出会う日は来るのだろうか?
1巻で多くの謎が散りばめられた本作品。次巻が楽しみです。


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Comments

はじめましてお邪魔させていただきます。

貴作は様々なサイトで拝見していてとてめ気になりつつも未だ手付かずの作品でした。

短編集ということなので気になっているのですが書店での出会いがなくて……

素晴らしいレビューに感銘いたしました!またお邪魔させてください!!
Posted at 2010.03.07 (18:27) by 朝日悠 (URL) | [編集]
読みましたーダンタリアン。
面白かったですよね。
自分的にはダリアンが好きです。
一応レビューも書きました☆

(ブログの話)
いえいえ・・・パワフルすぎて困りますよ。。
勝手にブログ名とか決めちゃうし・・。
つかぼんさんもお姉さんがいるんですか?
Posted at 2010.03.07 (19:29) by 灰理 (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
朝日さん、コメントありがとうございます。

私なんかのレビューをお褒めいただき光栄です。

> 短編集ということなので気になっているのですが書店での出会いがなくて……
スニーカーは作品数が多い分、マイナーな作品は置いてない場合が多いですよね。
私なんかは、どうしても見つからない場合はネットで買ったりするのですが。
しかし、この作品はスニーカー作品の中でも稀にみる秀作だと思います。
隠れた名作といってもいいかもしれませんね。
ですので、ぜひ購入することをお勧めします。
Posted at 2010.03.07 (19:49) by つかボン (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
灰里さん、コメントありがとうございます。
> 読みましたーダンタリアン。
> 面白かったですよね。
とても面白いです。購入して正解でしたね。

> 自分的にはダリアンが好きです。
ダリアンは反則ですね。変な扉が開いてしまいそうでしたw

> つかぼんさんもお姉さんがいるんですか?
いますよー。
私の姉もなかなか厄介です。
Posted at 2010.03.07 (19:57) by つかボン (URL) | [編集]
いやぁ・・・。
本当に可愛いですねぇ・・・・。
ダリアンは。
泣ける話もあったし、。

やっぱり姉っていうのは多少厄介なんですよね。
頼りになる人なんですけど。
Posted at 2010.03.07 (20:22) by 灰理 (URL) | [編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
Posted at 2010.03.07 (20:25) by () | [編集]
Re: タイトルなし
灰里さん、何度もコメントありがとうございます。

> 泣ける話もあったし、。
『血統書』なんかは、悲しいながらも美しい物語の代表ですよね。

> やっぱり姉っていうのは多少厄介なんですよね。
> 頼りになる人なんですけど。
かなり頼りになるし、面白い人なんですけどね。
そろそろ自分の年齢も考えては? という感じですw
Posted at 2010.03.07 (20:49) by つかボン (URL) | [編集]
こちらこそ、毎回返信ありがとうございます。

そうですよね~。
最後の二人も気になるし・・・。

あぁ・・・。
たしかに。いい年してプリクラなんてほんとやめてほしいです。
それでは~。
Posted at 2010.03.07 (21:06) by 灰理 (URL) | [編集]
この作品ダリアンがかわいいなぁ~
表紙見た時はホラー系?とか思ったけど
実際はシリアス5、ダリアンの可愛さ4、コメディ1
でしたね、とっても面白かったです
Posted at 2010.03.08 (15:23) by シャモ (URL) | [編集]
初めて書き込みをさせていただきます。
ダンタリアンの書架・・・
自分は一度も読んだことが無かったのですが、レビューを読み、非常に興味が湧きました。
とても面白そうな本ですね。

話は変わりますが、是非自分のブログとBOOKDAYs!さんとの相互リンクを申請したいのですが、いかがでしょうか?
Posted at 2010.03.08 (16:09) by RURURUR (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
シャモさん、コメントありがとうございます。

> この作品ダリアンがかわいいなぁ~
この作品はダリアンの可愛さあってこそですよね。
本当に可愛いです。

> 実際はシリアス5、ダリアンの可愛さ4、コメディ1
> でしたね、とっても面白かったです
まさにその通りだと思います。
シリアスをダリアンの可愛さとコメディで中和しているところが面白いですよね。
Posted at 2010.03.08 (16:57) by つかボン (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
RURURURさん、コメントありがとうございます。

> ダンタリアンの書架・・・
> 自分は一度も読んだことが無かったのですが、レビューを読み、非常に興味が湧きました。
私なんかの感想で興味をもっていただいて本当に嬉しいです。
非常に面白い作品となっておりますので、ぜひ読んでみてください。

> 話は変わりますが、是非自分のブログとBOOKDAYs!さんとの相互リンクを申請したいのですが、いかがでしょうか?
もちろんかまいませんよ。よろしくお願いします。
Posted at 2010.03.08 (17:02) by つかボン (URL) | [編集]
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Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

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