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世界平和は一家団欒のあとに/橋本和也

一家団欒


去年もそうだったのですが、今年のGWも実家に帰ろうと思いバスのチケットを予約しました。
一応親に連絡しておこうと思い、電話でその旨を伝えたところ、「GWにはそっち(私と姉が住んでいるところ)に行くつもりなんやけど……」という返事が。
どうやら姉の家に行ってGW中は遊び呆けるつもりみたいです。
私は、誰もいない実家に帰ることに意味はないと思い、急いで予約をキャンセルしました。
地元の友達と遊びたいなぁと考えていたのですが仕方がないです。
最近、あんまり家族そろって過ごす時間というのがなかったので、たまには家族と一家団欒しようかなと思います。

というわけで、今日はこの作品の感想!


世界平和は一家団欒のあとに (電撃文庫)世界平和は一家団欒のあとに (電撃文庫)
橋本 和也

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「何が可笑しいの?」
「そんな怒るなよ美智乃。要するに俺が言いたいことは、だ――」

「お前が死ななければいけないような世界なら、俺は、そんな世界なんていらない」




――あらすじ――
星弓家の兄弟姉妹は、みんな特殊なチカラを持っている。彩美。自称運び屋。魔法を自在に操る。七美。無敵。宇宙スケールで戦うバカ。軋人。生命の流れを思いのままにする。軋奈。生命を創り出す力を持っていた。美智乃。大食漢。回復魔法の使い手。刻人。正義漢。優しいけれど怪力。彼らは世界の危機をめぐる事件に巻き込まれ、否応なくそれを解決しなければならない星のもとに生まれていた。あるとき長男の軋人は自らと世界と妹の、三つの危機に同時に直面するが―。世界平和を守る一家が織りなす、おかしくてあたたかい物語。第13回電撃小説大賞「金賞」受賞作。


――感想――
第13回電撃小説大賞「金賞」受賞作!
家族愛成分が、これでもかというぐらいふんだんに盛り込まれた心に染みるハートフルストーリー。

面白い! 面白すぎる!!
いやー、受賞作品の選考基準に疑念を抱いていた今日この頃だったけど、受賞するにはそれなりの理由があるんだなぁ。
と言っても、傾向の違う過去の受賞作品と現在の受賞作品を比べる訳にはいかないんだけど。
でも、これと同時期の受賞作品ってレベル高いですよね?
確か、大賞は『ミミズクと夜の王』だったはず。

それはともかく、こんな完成度の高い作品を今の今まで積みっぱなしにしていたことが相当に悔やまれる。
久しぶりに体に電気が走る感覚を味わった。
読んでいる最中も読み終わった後も心臓の鼓動がマシンガンのように高鳴り続け、ページを捲る度に遠足を前日に控えた小学生のような興奮を覚えた。

家族全員が人間を超越した能力の持ち主というとんでも設定の上に、今となっては絶滅危惧種となった世界征服を企む悪の組織が堂々と登場する世界観、挙句にはそのスケールが宇宙にまで届くというぶっ飛びっぷりを、当然かのように表現しているところに魅力を感じる。
物語を構成する要素はどれも使い古されたネタばかりなのに、何故か物語全体を見ると革新的な作品のように見える。
こんな突飛な内容を扱っているのに、最後まで中途半端にならずテンションを維持し続けたところがまた凄い。

世界平和を守ることを運命づけられた兄弟の長男にあたる軋人。
彼は家族に関係する暗い過去を背負っている。
その過去を起因として、軋人の周りの兄弟たちも暗く濁った想いを胸の内に秘めていく。
兄弟たちはそれぞれの想いに苦悩し、奔走し、そして自分なりの答えを出して行動する。
それが正しいかどうかは分からない。
だけど、誰もがみんな家族を愛していることだけは確かだった。
軋人が兄弟たちを救うために、世界平和そっちのけで走り回り、最後には自分自身をも救った結末に感動した。
自分の怒りの行き場を見失い、孤独な慟哭を上げる兄弟を優しく抱きしめて受けとめる次女の七美にも。

ただ、ヒロインとして登場した柚島と軋人との絡みが少なかったのが残念。
軋人の相棒として隣に立ち、背中を押してあげる姿が良かった。
だからこそ、もっと軋人との話が読んでみたい。
その辺は次巻に期待ということで。

これアニメ化しないかなぁ……。


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Comments

やっぱり受賞作品は強しってことですかね。
なんだか読みたくなってきました。

でもその前に積み本を片すのが先か。
Posted at 2010.04.23 (00:41) by ぐれ (URL) | [編集]
読まれましたか。面白いですよね!

長期シリーズで人気もソコソコある作品なんですが、何故か目立ってないんですよね。なんでだろう。

最近、『デュラララ』『オオカミさんシリーズ』など長期シリーズのラノベのアニメ化が進んでいますからもしかしたらありえるかもしれませんね。私も期待してます。
Posted at 2010.04.23 (01:42) by si-ta (URL) | [編集]
これ最高ですよね

ラノベのシリーズだと一番好きです!

アニメ化して欲しいラノベNO.1です!
でもあんまり知名度無いからな…
Posted at 2010.04.23 (06:40) by tokuP (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
ぐれさん、コメントありがとうございます。

まさしく受賞作品は強しです。
この作品で思い知らされました。
余裕ができたら読んでみてください。

si-taさん、コメントありがとうございます。

確かに目立ってないですよね。
ラノベにしては萌え成分が少ないからでしょうか?
私は面白ければどんな本でもいい人なので気にしないのですが……。
でも、同じく萌え成分の少ないデュラララがアニメ化したぐらいだから、この作品も期待したいところです。

tokuPさん、コメントありがとうございます。

最高です!
私も好きになりました。
知名度上げるためにもアニメ化してほしいですよね。
Posted at 2010.04.23 (18:11) by つかボン (URL) | [編集]
この頃の受賞作は豊作だったなぁ・・・・・・。
ミミズクしかり、一家団欒しかり、扉の外しかり・・・。
感動、ホームコメディ、サスペンス。
全てのジャンルに特化した傑作を引っ張りだしてきたのですから。
紅玉先生、土橋先生、橋本先生は大好きですし、今も前線で活躍してますしね><

このシリーズは10巻で完結しますが、橋本先生の次シリーズにも大いに期待です!!
Posted at 2010.04.23 (20:10) by ask (URL) | [編集]
Re: タイトルなし
askさん、コメントありがとうございます。

本当に素晴らしい作品&作者が出揃った時期でしたよね。
今後の新人賞でも先人たちのような力量を持ち合わせた作家さんたちが出てきてほしいです。

先日読み始めたばかりなので次で最終巻となると、何だか置いて行かれたような気分になります。
早く前巻読まなくては……!
Posted at 2010.04.23 (23:31) by つかボン (URL) | [編集]
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Author:つかボン
前ブログ『BOOKDAYs!』の元管理人。
入間人間先生をこよなく愛し、自らも作家を目指す小説家志望だが、その実態は堕落人生まっしぐらのダメ学生。
しかし落ちるところまで落ちればあとは昇るだけ、それは可能性の獣。

同人誌『Spica-スピカ-』のメンバーとして活動もしています。
コメントなどはお気軽に。
どうぞよろしくお願いします。

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