Colorful Concrete
おもしろき ことなき世を おもしろく 高杉晋作
猫耳父さん/松原真琴
- Posted at 2010.04.29
- l電撃文庫
劇場版”文学少女”応援企画第2弾!
今回は応援企画第2弾ということで、二冊目の本を紹介したいと思います。
今日紹介するのはこれ!
“文学少女”のグルメな図書ガイド

この企画で紹介する三冊の中で私が一番気に入っているのがこれ。
文学少女シリーズの中で登場した作品はもちろんのこと、他にも様々な文学作品を本の中で取り上げ紹介している。
また、その紹介も非常に凝った内容となっており、作品のあらすじ、著者の紹介や読みどころ、さらには遠子先輩の作品に対するコメントなども載っており、その本の魅力が十二分に伝わってくるのだ。
本好きにはたまらない一冊となっているだろう。
作者の野村先生へのインタビューや、絵師の竹岡先生のコメントも掲載されていて読み応え抜群!
文学少女好きなあなたも、本好きなあなたも、一読してみてはどうですか?
――あらすじ――
日村ななこ14歳。マンガ家の父と2人暮らし。愛猫のネーが亡くなった翌日、猫耳と尻尾が生えてきました…、わたしじゃなくて、お父さんに!?「ぎにゃあああああああっ!!!」父・賢一郎(38歳)の、そんなあり得ない悲鳴から始まった日村親子の受難の日々。2人は周囲の力を借り、父の猫耳を消すために奮闘することになる。そんな中、ななこが学校へ行ったきり行方不明になってしまう。果たして猫耳父さんはななこを見つけだし、耳と尻尾を消すことができるのか!?松原真琴&大岩賢次で贈る、猫耳生えちゃった父と娘の笑って泣けるハイテンションコメディ。
――感想――
父さんに猫耳が生えるの!? と、どんな内容なのか興味深くなって購入。
コメディものかと思えば、家族の絆を描いた心温まるハートフルストーリーだった。
これからの時代をつくるのは猫耳オヤジだ!
美少女ではなくオヤジに猫耳が生えるという、今までにありそうで無かったアイディアが面白い。
ある日突然猫耳が生えると、こんな生活が待っているんだという一種の教科書的な内容も含まれている。
父親や娘だけでなく、関係する周囲の人々の精緻な心情も少ないページの中に上手く取りこんでいる。
鬱陶しさから娘に邪険に扱われてしまう父親。
実は、娘のななこは根本的には父親が嫌いではないのだけど、賢一郎には娘の言動や行動が思春期特有の「お父さん臭い!」的な反応に感じられて、娘との距離感に苦悩する。
男手ひとつで大事に育ててきた娘と仲良くしたい。でも、嫌われたくはない。
思春期の娘を持つ父親の心情がリアルに描写されている。
そんなある日、長年可愛がってきた飼い猫が死んでしまう。
それを契機に賢一郎に猫耳としっぽが。
猫化現象に伴い賢一郎には様々な苦難が襲いかかり、周囲の人々も巻き込んでドタバタしまくり。
そんな状況でも娘のことを第一に考える賢一郎は、本当に父親の鏡だと思う。
気弱で涙もろくてブサイクで、決してカッコいい父親ではない。
だけど、誰に恥じることのない立派な父親だ。
途中のドタバタコメディで笑わされ、ラストのシリアス展開で泣かされる。
そんな当たり前のような物語が、冷えた体に温かい紅茶を流し込んだ時のようにすっと心に浸透していく。
家族の絆の大切さを再確認させてくれる一冊でした。
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文学少女シリーズの中で登場した作品はもちろんのこと、他にも様々な文学作品を本の中で取り上げ紹介している。
また、その紹介も非常に凝った内容となっており、作品のあらすじ、著者の紹介や読みどころ、さらには遠子先輩の作品に対するコメントなども載っており、その本の魅力が十二分に伝わってくるのだ。
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おれが手を出したり引っ込めたりしているのを見かねて、娘が言う。
「こんな時にちゅうちょしないでよ!!」
ギュッ、と、おれに抱きついてくれた。娘のほうから。
娘のほうから……!
「お父さん……ありがとうね」
――あらすじ――
日村ななこ14歳。マンガ家の父と2人暮らし。愛猫のネーが亡くなった翌日、猫耳と尻尾が生えてきました…、わたしじゃなくて、お父さんに!?「ぎにゃあああああああっ!!!」父・賢一郎(38歳)の、そんなあり得ない悲鳴から始まった日村親子の受難の日々。2人は周囲の力を借り、父の猫耳を消すために奮闘することになる。そんな中、ななこが学校へ行ったきり行方不明になってしまう。果たして猫耳父さんはななこを見つけだし、耳と尻尾を消すことができるのか!?松原真琴&大岩賢次で贈る、猫耳生えちゃった父と娘の笑って泣けるハイテンションコメディ。
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父さんに猫耳が生えるの!? と、どんな内容なのか興味深くなって購入。
コメディものかと思えば、家族の絆を描いた心温まるハートフルストーリーだった。
これからの時代をつくるのは猫耳オヤジだ!
美少女ではなくオヤジに猫耳が生えるという、今までにありそうで無かったアイディアが面白い。
ある日突然猫耳が生えると、こんな生活が待っているんだという一種の教科書的な内容も含まれている。
父親や娘だけでなく、関係する周囲の人々の精緻な心情も少ないページの中に上手く取りこんでいる。
鬱陶しさから娘に邪険に扱われてしまう父親。
実は、娘のななこは根本的には父親が嫌いではないのだけど、賢一郎には娘の言動や行動が思春期特有の「お父さん臭い!」的な反応に感じられて、娘との距離感に苦悩する。
男手ひとつで大事に育ててきた娘と仲良くしたい。でも、嫌われたくはない。
思春期の娘を持つ父親の心情がリアルに描写されている。
そんなある日、長年可愛がってきた飼い猫が死んでしまう。
それを契機に賢一郎に猫耳としっぽが。
猫化現象に伴い賢一郎には様々な苦難が襲いかかり、周囲の人々も巻き込んでドタバタしまくり。
そんな状況でも娘のことを第一に考える賢一郎は、本当に父親の鏡だと思う。
気弱で涙もろくてブサイクで、決してカッコいい父親ではない。
だけど、誰に恥じることのない立派な父親だ。
途中のドタバタコメディで笑わされ、ラストのシリアス展開で泣かされる。
そんな当たり前のような物語が、冷えた体に温かい紅茶を流し込んだ時のようにすっと心に浸透していく。
家族の絆の大切さを再確認させてくれる一冊でした。
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